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セキュリティ対策 ー 「人知れず潜んでいる!」

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前回の「ソフトウェアダウンロードで......えっ!」で書きましたベクターの件なんですが、どこで影響がでるのかなぁと思っていましたが、昨日から大幅な株の下落となってでてきましたね。

さて、それはさておき、日経コンピュータ『さらばパソコン』見ましたか?またまた衝撃的なタイトルで、きっと多くの方が購入されたと思っています。今年から企業のパソコンのリプレースがピークにむかおうとしています。ぼくもシンクライアント・ビジネスに携わっていたものとして、「ようやくこんなのりになってきたのか!」と思っている一人なんです。当時は、クライアント機に積み上げられたソフトウェア資産、自由を取り上げられるユーザーの抵抗、サーバ移行のコストなどが問題で、端末までシンクライアント機にすることにはひどく抵抗があったのを覚えています。後を絶たぬ情報漏洩、Winnyの脅威、そしてJ-SOXによる内部統制の強化、そして端末のリースアップがかさなり、ようやく次のネタとしてシンクライアント機が浮上したのでしょう。もちろん、サーバ側の問題であった「仮想化」の技術も本格的な実装の段階を迎えたことも、一役買っているのでしょう。

先日、ウェブルートさんやジャングルさんと話していると、「スパイウエア対策ソフトの市場がシュリンクしているんですよねぇ。こまった こまった。」ってぼやいておられました。何が原因?確かにウィルスによる被害やうっとうしさは、多くのユーザーが日々経験してきたことですよね。ウィルスは拡散してこそ意味があるものですから、わかりやすい。でもスパイウェアは、隠れて潜んでいるのが特徴。わからないのが当然です。ぼくも自宅ではウェブルートさんの「Spysweeper」をインストールしているので体感済みのひとりなんです。その前は、「ファイナルストッパー」ってやつをわざわざビックカメラで購入して使っていました。どうして買い換えたかって?ききたいですか?

実は半年ほど前なのですが、タスクバーに妙なソフトが常駐していることに気がついたんです。それが定期的に「ポンポン」と音を立てるのです。チャットをしているときなどじゃまで仕方ありません。おまけに「SpyFalcon」というのまで入っていて、こいつは勝手にHDDをスキャンしてスパイウェアを発見するんですね(実際は正常なソフトなんですよ)。駆除して欲しいとボタンを押すと、Webサイトにとんでいきお金を要求するんです。典型的な詐欺ソフトだったんです。それで、「ファイナルストッパー」購入となったわけです。パッケージには最も売れているというふれこみがあったのが唯一の理由です。ところが、全く駆除できませんでした。とある商談から「Spysweeper」を使ってみることになったのですが、なんとスパイクッキーも含め34ものスパイウェアを隔離することができたのです。それ以来、ぼくのチャットはとても軽快です。

こんな経験者は、珍しいんでしょうかね?「スパイは人知れず潜んでいる!」これがぼくの実体験です。一度スキャンしてみたらどうでしょう。

実は、シンクライアント機が注目されるようになった背景には、もう一つ別の要素があるじゃないんでしょうか?先日、関西のセキュリティ・ソフトメーカーの方が相談にこられたときですが、「どこまでセキュリティソフト対策に投資をしなければならないんだ!これじゃエンドレスじゃないか!」とIT部門に愚痴をもらす経営者が最近多いというのです。確かに、シンクライアント機を導入すれば端末サイドにかかるセキュリティ・コストは大きく減ります。ウィルスのように目に見える被害には仕方なくコストをかけるけれども、それ以外の「まさかの時」のセキュリティ対策にはできればコストをかけたくない問いのが経営者の本音かもしれません。

でもくれぐれも用心してください。セキュリティは、いまや会社のブランドを左右しかねないのですから。大変だと思いますが、もう一度よく検討してみてくださいね。ぼくは、身にしみています(企業と同列に語るのは失礼ですけど)。

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