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ITとビジネスのおいしいところを考察 ~ ときどき開発業務改善ネタ

スクラムの価値基準とは何か?どんなものなのか?日本語で読めるドキュメント

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こんにちは。

スクラムを実践している人やチームも、これからスクラムを実践したい人やチームも、そして、まだスクラムに関心を持ち始めたばかりの人やチームも、おそらく最初に読むのは、『スクラムガイド』になるでしょう。『スクラムガイド』は、アジャイルコミュニティによる日本語翻訳版もありますし、10数ページという短く、本質的なルールが記述しているものになるので必須で読んでおきたいところです。

『スクラムガイド』をダウンロードできるサイト

また、『スクラムガイド』は、チームで共通認識と共通理解をするとより効果的ですので、ぜひ読書会や、ABDなど実践してほしいところです。

さて、『スクラムガイド』では、スクラムの価値基準(Scrum Values)について触れています。

スクラムが成功するかどうかは、次の 5 つの価値基準を実践できるかどうかにかかっている。 確約(Commitment)、集中(Focus)、公開(Openness)、尊敬(Respect)、勇気(Courage)

これらは、「信頼」を育むために必要な要素になります。そして、価値基準を具体的に具現化できるよう学習と探究することで、経験主義における3つの柱である「透明性」、「検査」、「適応」が機能するようになります。

このスクラムの価値基準について、『スクラムガイド』では、先に引用したセンテンスと、それぞれについて触れているセンテンスがあるくらいに留まっています。

このスクラムの価値基準については、Gunther Verheyen 氏が、スクラムの生みの親の一人である Ken Schwaber 氏に確認して、合意した『The Scrum Values』という素晴らしいドキュメントがあります。これを読むことで、スクラムでの価値基準が何を示しているのか、どういうことを言っているのかをより理解することができるのです。この『The Scrum Values』は、20数ヶ国語に翻訳されていましたが、日本語への翻訳はなされていませんでした。

私は、以前より本サイト(『The Scrum Values』は、thescrumvalues.org で公開されています)を閲覧し、理解を深め、支援先チームにも紹介してきました。そして、より多くの方にスクラムをより理解していただくには、日本語訳があったほうがいいと思っていました。そこで、著者にコンタクトを取り、日本語翻訳の快諾をいただき、翻訳して提供させていただくことになりました。

翻訳は、長沢智治と、原田騎郎さんで行いました。

『The Scrum Values - スクラムの価値基準』をダウンロードできるサイト

One More Thing :)

同様に、Gunther さんによる『Scrum Glossary』も有益なサイトであり、ドキュメントとして知られています。こちらも同翻訳チームにて、日本語訳をさせていただきました。

『Scrum Glossary - スクラム用語週』をダウンロードできるサイト

どちらもみなさんの理解の一助となりますので、『スクラムガイド』と合わせてぜひ読んでみてください。

長沢智治

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