2018年、開業・出版からふりかえる生き方
感謝
2018年は、私にとってははじめてのチャレンジの連続でした。
個人事業として独立をして経理やそのほかのこともすべて自分でやる環境に身を置いてみました。
たくさんの方々からお声がけやお誘い、アドバイスをいただきながら、とりあえず自分がやったことがないことは一通り体験してみたいと思い、やってみた次第です。
今の時代、予定調和にことが進むことはほとんどないし、正解を探すのではなく、結果として正解であればよいのです。そうするととにかく「自分で経験しておく」ことは後々の財産になるはずです。専門学校に通うなどの方法もあるのですが、座学で学べるほど落ち着いてもいないですし、根気もないので、実践で身に着けるのが一番自分には合っているのです。
1月、2月は休養かつ潜伏期間であり、3月から始動したので9ヶ月ちょっとの活動でした。収入的にも生活に支障もなく、十分に楽しみ、十分に自己投資でき、家族に迷惑もかけずに達成できたのは、みなさまのご支援のおかげに他なりません。この場を借りてお仕事、そしてそれ以外でも長沢に関わってくださったみなさま全員に感謝申し上げます。
さて、ここからはトピックでふりかえってみたいと思います。
独立・開業
正確には、2018年2月下旬に開業届けを提出しているのですが、本格的な始動は3月からになります。専業会社員としての前職も2017年12月に退職を宣言しておりましたが、正確には2018年2月末まででした。
開業準備段階から、多くの方々にお誘いいただき経営面、技術面、生き方方面などなどいろいろとお話しをさせていただき、お話しをお伺いでき(&たくさんご馳走になりました!)、開業することを決断できました。
開業に関しては「勝算がないならすべきではない」とよく言われます。正解だと思います。
でも先述のように正解は探すものではなく、結果なので、最初からわかっている正解なんていらない!という想いと勢いで開業にふみきりました(正直言うと半年くらいは、無収入でも大丈夫なだけの金銭的な準備はしてありました)。
開業宣言と同時に、以前よりお話しをいただいていた会社さん、開業宣言後にお声がけくださった会社さんとご一緒させていただくことができ、初月から黒字(※ 原価かからないので売り上げると黒字ですw)スタートで、赤字になったことはありませんでした。
就任
2018年3月から順次アナウンス・ラッシュとなりましたが、私の希望通りにいくつかの会社さんのお仕事をさせていただくことができました。契約形態も多岐に渡り、正社員、契約社員、業務委託と。派遣系だけはやらないポリシーですが、それ以外は基本的にはその会社さんの望まれる形態で対応できるようにしてきました。
「社保どうしているの?」とよく訊かれますが、その辺りは個人として負うようにしています。会社間で調整していただくようなことがないようシンプルにしておきたかったからです(※ もっとよい方法あったら教えてください!)。
さて、就任系は以下のようになります。
- 2月 ミーミルのリサーチ・エキスパートに指名(2018年2月〜)
- 3月 アジャイルウェア 顧問に就任(2018年3月〜9月)
Lychee Redmine や GIJI の会社 - 3月 カウンティア 顧問・エバンジェリストに就任(2018年3月〜)
CoinOn や財務系に強い会社 - 3月 gumi 主催の技術ブランド #gumiTECH プロデューサーに就任(2018年3月〜)
gumi で培った技術を発信したり技術イベントをやっています - 4月 ウフル エバンジェリストに就任(2018年4月〜)
ウフルの技術力や製品の訴求をしています - 4月 Nota Inc. Service Evangelism Lead に就任(2018年4月〜)
Scrapbox や Gyazo の会社 - 7月 ヌーラボ アジャイルライダーとしてブログ寄稿(2018年6月〜)
Backlog, Cacoo, Typetalk の会社 - 9月 インプリム 顧問に就任(2018年9月〜)
「マネジメント快適化」とプリザンター(Pleasanter)の会社
ここに挙げさせていただいたのは、何らかの形で外部向けに情報がでているもののみです。実はこれら以外にも各社のお仕事をさせていただいております。
特徴としては、中長期なお仕事がほとんどであることです。最短のお仕事(※ 除く、講演)は、3ヶ月が1社のみでした(もともとの契約期間が3ヶ月)。
ふりかえってみると、上場企業からスタートアップまで多種多様な会社に携わらせていただいています。少しでも貢献できているならまさに本望です。
ご支援できる内容については、長沢がお手伝いできることでしたらなんでもが基本になります。以下にはその中から主なものを載せてありますので参考にしていただければ幸いです:
出版
3月の独立・開業と同タイミング(※たまたまです)で、出版ラッシュとなりました。書き下ろしの書籍と監訳した書籍がほぼ同時期に出版されました!
Adaptive Code - C#実践開発手法 第2版(日経BP)
Keynoteで魅せる「伝わる」プレゼンテーションテクニック
そのほか、過去の出版や書籍に関わらせていただいたものは以下にまとめてありますのでご覧ください。
登壇
2018年は開業と顧問業が中心であり、登壇はオファーをいただいたものから最小限での対応となりました。とはいえ、要所要所で講演の機会をいただけました。主なものだけ挙げておきたいと思います。
講演資料の大部分は以下にて公開しています:
再演などのご要望はぜひお気軽にご連絡ください。
- カウンティア主催イベント「テックトレンド」での講演
FinTech企業のカウンティアにて主催するエンジニア向けイベントに企画と講演者として参画していました。講演では、開発プロセスやDevOpsのエッセンシャル的なものを行いました。途中からイベント方向性を変えて、チームビルディングとして「マシュマロチャレンジ」を何回か実施もしてみました。 - Scrapbox Drinkup Tokyo で LT
現場には「3つの情報」があるということと、Scrapboxがそれらに対してどのような作用をもたらすのかを解説してみました。実はこのイベントが Scrapbox 関連の初参加だったので空気感とか模索しながらの登壇でした。のちの Drinkup などのイベントなどでもそのときの内容に触れていただいたりしているのでお役に立てたのかなとホッとしています。 - PMI 日本フォーラム 2018 での講演
PMI のイベントで登壇してきました。PMBOK でアジャイルが盛り込まれたりする中で、プロジェクトマネジメントがどう変わってきたか、変わる必要があるのかを判断できるような内容にしたつもりです。講演後に多くの方々にお声がけいただきました。再演のご希望もたくさんいただきました(が、ご連絡いただいておりませんw)。 - Ruby ビジネスフォーラムでの講演
大阪での Ruby 関連イベントで、アジャイル開発についての講演をしてきました。家庭的にバタバタしており、講演して即帰京しなければならず、懇親会など参加者との交流ができなかったことが悔やまれます。大阪にはその後あまり行く機会もありませんでしたが、もし何かありましたらお気軽にご連絡ください。 - Macnica Networks Day 2018 での講演
DevOps についてお話ししてきました。GitHub Enterprise を訴求するマクニカネットワークス様のイベントですので、少しだけ Git エコシステムでのツールによるコラボレーションについても触れさせていただきました。 - AWS Dev Day 2018 での講演
AWS 主催イベントにて、エンジニア向けに「プレゼンテーション」について講演をしてきました。JAWS-UG をはじめとして AWS プラットフォームや技術に関わっているエンジニアさんにとっては発表する場はたいへん多くあり、その分活躍の場も増えているわけですが、その中でご自身であったり、ご自身の推し技術をより広く、効果的に伝えて一緒に行動していくためには、という感じでお話ししました。ここでお話ししたことは才能ではなく、スキルと知識なので誰でも実践いただけるはずです。プレゼンテーション キャンバスもここでお披露目しました(ダウンロードできます)。 - Schoo での生放送
スクーでの生放送は、1月と7月に担当しました。1月はプレゼンテーションについてです。3月に出版した書籍連動を1月に実施するという早すぎる(笑)プロモーションを行いました。
7月は、DevOps についてのこれだけをおさえていただければその後のキャッチアップで迷わないで済むことがらをお伝えしました。
スクーでの生放送は、これで20回をこなしたことになります。 - 筑波大学での授業、その他
昨年に引き続き、enPiT の活動の一環としてプレゼンテーションについての授業を担当させていたできました。そのほかプレゼンテーションについての授業をいくつか担当させていただきました。 - 企業向け講演・ワークショップ
企業向けの講演、ワークショップの開催もいくつも行わせていただきました。お題は、開発プロセス、アジャイル開発、DevOps、スクラム、カンバンなどが多かったです。ワークショップとしては、マシュマロ・チャレンジ、コイン渡しゲームとマルチタスキング体験などが多かったです。
個別支援
個別のご支援で多かったのは、組織改善についての相談です。また個々人のキャリアや現場での立ち位置を考えるための壁打ちの相手を努めさせていただきようないわゆる『壁打ち』の 1 on 1 も多かったです。
また、上司やマーケット、顧客にうまく提案ができないといった「伝える技術」についてメンタリングをさせていただくことが多かったです。
プレゼンテーションについては、大きめなイベントへの登壇を狙った CfP (Call for Paper: 公募プロポーザル) を一緒に作成したり、レビューしたりもたくさんやりました。もちろん、プレゼンテーション自体のレビューや表現方法のアドバイスもさせていただきました。
ご支援できる内容については、長沢がお手伝いできることでしたらなんでもが基本になります。以下にはその中から主なものを載せてありますので参考にしていただければ幸いです:
個別支援は現時点では、企業様のご依頼で実施する形式で実施していますので、関心ある方は会社としてご依頼をいただければ幸いです。ただ、個人向けご支援は常に検討していますので、ご要望としてリクエストもいただければ実現に向けて参考にさせていただきたいと思います(時間に余力がある場合は、さくっとレビューなどさせていただく場合もあります)。
取材
取材も、変わらずいくつか対応をさせていただきました。表に名前がでたものだと、日経SYSTEM 2018/12月号ですね。「要件定義はもうやらない」という特集記事の取材を受けました。取り上げていただいたコメントは一言だけでしたが、全体的な記事の方向性などで貢献させていただけたのではないかと思っています。
取材について過去記事やご依頼方法を以下に記載しています(※取材対応は原則無償です):
対談
対談もいくつもさせていただきました。ざっと紹介をさせていただきます。
- 【マンガでわかる】ビジネスフォーカスのムーブメント「DevOps」って何だ!?―『運用☆ちゃん』Incident 010
- 長沢智治と中村洋が提言する、Scrapboxを活用したアジャイル開発のナレッジ共有の促進
- Scrapbox Drinkup「Scrapbox情報整理術」出版記念スペシャル イベントレポート
- 「フィンテック」の未来を語る――カウンティア代表・姥貝賢次×エバンジェリスト・長沢智治
- スタートアップ企業にカルチャーを醸成する、ゆるやかな接点とナレッジ共有 -- -- 対談:東京大学 本郷テックガレージ馬田隆明×Scrapbox長沢智治
今後も対談、長沢がインタビューをさせていただく場があると思いますので、楽しみにしていただければ幸いです。
総括
2018年は新しいことのスタートであり、挑戦の連続でした。また、個人的にはお仕事をセーブする必要があり、家庭と仕事の両立(ワークライフバランス)が重要でしたが、すべてにおいて及第点が採れたのではないか自己採点しています。
2019年は、セーブしていたリミットを少しずつ外していければと思っているので、お仕事のお話はご遠慮なさらずにいただければ幸いです。