節電には2種類ある。節電の前にすべきこと。
節電には2種類ある。節電の前にすべきこと。
東電から、原則として計画停電を行わないという発表があったものの、夏場に果たしてどうなるのうか心配な状況が続いております。
他の日記等で既にかなり前に書いてはいたものの、そのうち、政府等から計画がでるのではと期待しておりますが、現時点では、いくつか案はあるものの、まだ明確なものはでていないように思いますので、書きたいと思います。
節電には2種類あると思います。
- 大規模停電を回避するための節電
- 純粋に、省エネという意味での節電
後者は、原発の事故がおきる以前でも取り組みとしてはなされていたと思います。更にそれが徹底されたという形です。今回、考えなくてはいけないのは、前者なわけですが、経済の低迷を最小限にしようと思えば、むしろ、必要な電気はどんどん使って、節電は必要最小限に食い止め、経済をどんどん回したいところです。
とすると、まず考えるべきは、電力需要の系統誤差(日、週)を埋めることです。つまり、格差を埋めるというもの。
一日の中でも、昼間と夜間では、夜間の需要が低く、一週間の中では、土日の需要が低いわけです。なので、平滑化して、ピークを抑えることで、まず、どの程度の供給不足になるかを考えれば、どの程度、節電すべきかが見えてくると思います。
最近になって、Yahooのトップに需要と供給のグラフが表示されるようになりました。もし、リアルタイムの表示ができれば、危なくなった時に、節電することが可能ですし、各家庭においても、いずれ(将来)、消費電力を表示できるようになれば(一部そのようなご家庭も既にありますでしょうか)、例えば、部屋の照明を一つ消して、どれくらい節電になるのか、エアコンの冷房の設定温度を1度上げてどれくらいの効果があるのかより明確になると思われます。
放射線の次は、電力のリアルタイム表示の充実が大切です。
少し前に、道路の渋滞予想が外れたことがありましたが、これはすばらしいことで、その渋滞予想を受けて、高速道路を利用する時間帯をずらした方が多くでて、渋滞を回避できたということです。
他のたとえ話としては、もし、朝の通勤ラッシュアワーで、電車に乗り切れない! ということがおきれば、当然、時差通勤を真剣に考えることになります。電車に乗れないから、仕事を行くのをやめよう ということにはとりあえずならないと思います。今回のケースは、それと同じだと思います。電力消費の一部を夜間と土日に振り返ればよいわけです。その上で、ようやく、どの程度節電すべきかが明確になるので、業界ごとに考えるのか、もしくは、政府主導で行うなど、色々と方策はあると思います。
携帯電話の支払いを、初期費用をゼロにして、その分を月々の支払いに回して、突出した支出(消費電力ピーク)を抑えるということとも同じです。
微分(単位時間(時、日)当たりの消費電力量)を抑えて、積分(トータルの消費電力量)を最大化し、電気を最大限使い倒す、というのが、今回の電力最適化問題だと思われます。