モチベーションを上げる言葉
先日、千葉雅美(サミー)さんのエントリー「デジタル世代の特長」に、最近の学生について、
自分にとってメリットがある。おいしい話には飛びつく。
でも、メリットがよくわからないと、他人事になる。。。
⇒だから先輩たちは、
「これをやるメリットは・・・」と、やることの意味・意義を示して
仕事の指示をする。など、動機づけがポイントだと思う今日この頃。
と、ありました。
確かに、うちの娘たちを見ていると、興味のあることと、無いことに対しての反応が全く違います。
わたしが子供の頃は、親父がどこかに行くときは、有無を言わさず連れて行かれたような気がしますが、娘たちは、
「何で、行かなきゃいけないの?」、
「パパ一人で行って来たらいいじゃん」
という調子です。
サミーさんが書かれている通り、「メリット」を示す必要があります。
では、娘が興味を持っていないバッティングセンターに一緒に連れて行くとしたら、どの言葉が効果的なのでしょうか。
1.一緒に行ったら、チョコレートを買ってあげるよ
2.バッティングをやったら、ダイエットになるよ
3.パパ一人じゃ寂しいから、一緒に行ってくれないかな
以前、部下指導の研修でやったのですが、部下の価値観、基本欲求によって、モチベーションを上げる、やる気を出させる言葉は違うのだそうです。
「達成感」を重視する部下なら、給料よりも、定量的な目標値を設定してあげたり、その業務のチャレンジ性を示してあげる方が、やる気になる、といった具合です。
その研修では、いろんな設問によって、「愛・所属」、「達成感(チャレンジ性)」、「自由」、「楽しみ」、「報酬」といった5つのタイプに分けていました。
例えば、同じ「一緒に頑張ろう!」という言葉でも、「愛・所属」を重視する部下なら響くけど、「自由」のタイプには鬱陶しがられたりするそうです。
研修のときは、「なるほど」と感心するのですが、いざ、自分が指示を出す場面になると、
「面倒くさい」とか、
「なんで、こんなに気をつかわなきゃいけないんだ」、
「嫌なことだって、仕事なんだから、上司に言われたらやるのが当たり前だろう」
なんて思ってしまいがちです。
そう、わたしたちが新人の頃は、先ほどの親父の例じゃないですが、有無を言わさず「やれ」みたいな指示が多かったのです。
だから、
- 自分がやってもらったことが無いから、どうやってやったらいいか分からない
- 自分がやってもらったことが無いから、部下にもやらなくていい
なんて考えてしまうのかも知れません。
でも、それで仕事をした結果はどうだったでしょう。
仕方ないからやるかな、と気分が乗らないままやってはみたものの、上司が求めているものと違ったりして、いっぱいダメ出しをされて、ますます、やる気を無くしてしまう、なんてことが多かったような気がします。
目標をリアルにイメージできれば、そのための行動も変わってきます。
成功するために、効率よく、楽しく行動できるようになります。
そして、その成功体験が、また次の行動につながります。
タイプ別に、モチベーションを上げる言葉を与える、というのを
「ニンジンをぶら下げて馬を走らせるみたいで嫌だ」
という人もいますが、それとはちょっと違うように思います。
- 目標をどうイメージするか、どう楽しんでやるかは、結局、その人(部下)次第。
上司は、それを手助けしてあげるだけ
- 上司と部下と言っても、人間関係なので、相手を知った上で、接した方が、うまくコミュニケーションができる
こんな風に考えてみればどうでしょう。
上司も、もっと気楽に、「やることの意味・意義」を部下に示してあげられると思います。
ところで、昨夜、うちの娘たちに、
1.一緒に行ったら、チョコレートを買ってあげるよ(「報酬」)
2.バッティングをやったら、ダイエットになるよ(「達成感(チャレンジ性)」)
3.パパ一人じゃ寂しいから、一緒に行ってくれないかな(「愛・所属」)
と聞いたら、二人とも迷うことなく1番を選びました。
以前サミーさんのエントリーに、(メリットを示すのに、)
以前は、「チョコレート買ってあげる」と言えばよかったのですが、
高一、小六ともなると、その手も通用しなくなりました。
とコメントしたのに…。
結局まだまだチョコレートに打ち勝つ「価値観、基本欲求」は持ってないようです。