大学を除籍か卒業かって重要?
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わたしは、民放はほとんど見ないので、どっかのコメンテーターが何を言おうと、正直あまり興味がありません。
ただ、「大学を除籍か卒業かって重要?」みたいなことを言っている方がいるということを聞くと、「その人、大丈夫かな?」と思ってしまいます。
その人たちにとっては、大学に入ることが全てで、大学に入った後は、何も得るものが無かったのでしょう。
大学は、高校や受験勉強のように決まった正解を覚える場所とは違います。大学の授業内容は教員次第であり、そこから何を得るかは学生自身にかかっています。
実存主義のキルケゴールが「見る者の目がなければ、見るべきものは何もない」というようなことを述べています。
東大卒でも、「この人は、もう頭を使いきってしまったのだな」と感じてしまうような「出がらし」みたいな仕事のできない人を、たくさん見てきました。
そういう人にとっての大学は、入ることがゴールで、卒業してようがしていまいが関係ないのかも知れません。
今どき、学歴フィルターという「ふぞろいの林檎たち」に端を発する偏差値至上主義の都市伝説を信じていたり、Fランなどという予備校が作り出した価値観に縛られている経営者がいるはずもなく、学生を採用する企業にとっては、「大学名」よりも「大学生活で何を学び、どのように成長したか」の方が重要に決まっています。
「Fラン私大の学歴詐称なんかどーでもいいだろ」と宣っている東大中退の元経営者もいるようですが、まあ、実刑を受けた彼のような行為に比べたら、確かに、大した犯罪ではないでしょう。(彼のように従業員を苦しめた人物を経営者として認めることはできないので、本当は「元経営者」とも思っていません。)
そういえば、私が知っている仕事のできる東大卒の方は、みんな、東大卒であることを自慢するようなことは一切ありません。そもそも、それを凄いことだと思っていないようです。そして、他の大学や、他人を見下すこともありません。常に誰からでも何かを学ぼうとする姿勢を持っています。

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