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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

2013年の本ブログのアクセス数上位5つのエントリと2013年の活動

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2013年の本ブログの上位5位は以下のとおりでした。

  1. コーディングルール違反と不具合数の関係を調べた研究
  2. 採用基準としてのマインドセットと価値観
  3. 明らかにするのが難しい要求/実現するのが難しい要求を要求シンポジウムで聴講した
  4. ソースコード変更波及解析の8カテゴリ - どのくらいご存知ですか?
  5. 書籍「間違いだらけの設計レビュー ~ なぜ重大な問題を見逃すのか」

わたしにとって2013年は非常にたくさんのイベントがありました。以下のとおりです。

2013年1月に静岡大学ではじめての卒業生となる学部4年生が卒論を提出しました。1月に日本ファンクションポイントユーザ会でメトリクスに関する講演の機会をいただきました。Regional Scrum Gathering Tokyoに招待いただきました。基調講演の様子をブログエントリに書きました。

2012年のソフトウェア開発環境展(SODEC)での講演を評価いただけたそうで、富士通ファミリ会LS研究会で2月と8月に講演の機会をいただきました。

3月に3年生のゼミ生3名と私の論文を情報処理学会ソフトウェア工学研究会で発表しました。

4月に静岡大学大学院情報学研究科准教授に昇任しました。

5月に以前日経SYSTEMSに寄稿した記事が「ITアーキテクトになるためのシステム設計・開発・運用 ミス撲滅ガイド」にも掲載されました。

6月にサイエンスカフェ in 浜松で一般の方むけに保守開発の難しさを紹介しました。米国オーランドで開催されたInnovate2013に招待いただきました。Eric Ries氏のリーンスタートアップの講演を聞いて、わかりやすさとジョークにグッときました。

8月にUltimate Agile Storiesソフトウェアメトリクス公団Software Testing ManiaX という同人誌にメトリクスの記事を寄稿しました。こちらのブログエントリにも書いています。またソフトウェア品質のホンネに8, 9月あわせて3稿の記事を寄稿しました(1稿目2稿目3稿目)。

今年の9, 10月は非常に忙しい月になりました。体力的にもかなり厳しい状態になりました。9月はソフトウェア品質シンポジウムでシンポジウム委員会の委員長としてオープニングの挨拶やパネルディスカッションに参加しました。また、同シンポジウムで細谷氏に連名でレビューに関する共同研究の内容を発表いただきました(詳細はこちら)。NECラーニング主催のセミナーでレビューの研修を担当しました。日経BP社から「間違いだらけの設計レビュー」という本を出版しました。9月末で静岡大学を退職しました。

10月に名古屋大学に大学院情報科学研究科准教授として転任しました。SPI Japanで佐藤氏に、細谷氏、吉岡氏、白川氏、私の連名でレビューに関する共同研究の内容を発表いただきました(詳細はこちら)。また、3月に発表した論文が情報処理学会山下研究記念賞を受賞しました。銀行システムのデータをお借りして関係者に様々にご支援いただきながら苦労して書いた論文であり、とてもうれしかったです。また、ソフトウェアテストシンポジウム2013北海道でコンテキストに関する講演の機会をいただきました。

11月は日経BPセミナー「間違いだらけの設計レビュー」を大阪、東京の2箇所で登壇させていただきました。また、書籍「間違いだらけの設計レビュー」が2刷となりました。

12月はAPSECで笠井氏を筆頭著者とする研究発表の機会をいただきました。開催地の状況で現地には行けなかったのですが、発表のビデオを送付しました。組込みソフトウェア技術研究会でテスト自動化の講演の機会をいただきました。 

個人的には書籍の出版と転任が大きかったです。書籍は日経BPの方によると「異例のスピードでの増刷となりました。転任のほうは引っ越しが間に合わず1ヶ月ほど新幹線通勤をしたのですが、こちらも新鮮でした。転任に関わるオーバヘッドもあり、少しアクティビティが少なめになったのですが、来年は研究活動に以前のペースを取り戻したいと思います。様々なご支援、アドバイスをしてくださった方々に感謝しております。

1000人近い人を前にして堂々と笑いのネタをスライドに仕込んでいるEric Ries氏の講演が印象深かったです。話されている内容も非常にシンプル、謙虚、聴衆にも一緒にやろうという呼びかけの心がまっすぐ届いてきました。

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