日本語化された PayPal サイト
PayPal は、メールベースでの少額取引で知られる有料企業です。日本では、オンラインで送金するといえばイーバンク銀行かジャパンネット銀行が思い出されるところですが、米国など多くの国では PayPal がデファクトスタンダードと言ってよいでしょう(ちなみに PayPal は“銀行”ではありません)。イーバンクの「メルマネ(電子メール送金)」も、元ネタは PayPal であり、かつては提携の話題もあったと思いますが、消えてしまったのは残念です。そのイーバンクの口座数は現在195万だそうですが、PayPal はなんと1億以上。2006年の取引総額は380億ドル(約4.5兆円)に上ります。PayPal は、2002年にオークションサイトの eBay によって買収され、当時は賛否両論があったと思いますが、CNet は昨年 IT 業界における大型買収の(数少ない)成功例として紹介しました。Web 2.0 の成功事例として取り上げられなかったのが不思議なくらいです:-)
私は、2001年から会員になっています(当時の送金記録も参照できます)。これは、米国で提供されていた格安ホスティングサービス(レンタルサーバー)を利用するためでした。ここがクレジットカードを受け付けないくらい安い値段だったのです。残念ながら、この業者は潰れてしまいましたが、その後も eBay オークションでの支払いや先日の
CreativeCommons への寄付などで利用しています。大規模ゆえに、フィッシング詐欺のネタとして使われることも多いようですが、こうした海外(とくに米国)との取引では大変重宝しています。
そしてその PayPal サイトが日本語化されました。まだ部分的に英文が残っているところはあるのですが、主要なサービスはほぼ日本語で利用できるようです。アカウントの作り方すらよくわからなかった当時とは隔世の感があります。日本市場でどれだけ受け入れられていくのかわかりませんが、これを機に会員になってみるとよいかもしれません。ただし、くれぐれもフィッシング詐欺には引っかからないように。
ちなみに、PayPal は現在では登録が認められていない1文字.comドメイン(x.com)を所有しています。1文字.com は、これ以外に q.com(Quest Communications)と z.com (NISSAN)があるだけです。