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世界から憧憬される骨太なニッポンになろう。カリフォルニア発日本応援歌

英語でコーヒータイム(35) ゼロにまつわる表現

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新年を迎えてからのサンフランシスコ・シリコンバレーは、穏やかで暖かい日が続いています。年内は例年以上に降っていた雨も、年が変わってからはピタリと止まってしまい、雨の降らない日がひと月も続いています。
けれども穏やかな冬が続いているのは、カリフォルニアだけで、同じアメリカでも東海岸のボストンやニューヨークでは連日大雪が降り、航空便のみならず、生活のさまざまな面で影響が出ているようです。

I am tired of the snow.
A white wonder land is getting old.
と言えば、銀世界もそろそろ飽きてきた、雪ももううんざりだ、という意味になります。

間もなく、スーパーボウルですね。
この時期は、五大湖周辺のミネソタ州やウィスコンシン州などは猛烈に寒くなります。フットボールの中継でも、ダウンコートに毛糸の帽子をまとった観客や監督がよく映し出されますし、大雪の積もったスタジアムで、選手がすってんころりんしながら試合している場面すらめずらしくありません。

温度表示に摂氏を使う日本では(世界の大半はメートル法なので摂氏ですが)、氷点下と言えば、0度を下回った状態を指しますが、いまだに華氏を使っているアメリカでは、氷点は0度ではないのです。

アメリカで零下(サブゼロ=sub zero)と言えば、摂氏ー17.7度です!
この場合のサブはサブマリンのサブと同じ。~の下という意味です。

Subzero temperature returns to the region
Arctic air that began moving into the region Friday night will drop thermometers below zero this weekend and cause dangerously cold wind chills.

(この地域の気温は再び零下に。北極圏の冷たい空気が、金曜日の夜からこの地域に入り始めており、今週末は零下の気温となり、(風冷効果による)体感温度は危険な状態となるでしょう。)

寒い話ばかりしていては、心までが冷え込んでしまいそうですね。

話題は代わり、ゼロタッチという表現を聞いたことがありますか?

Zero-touch, high-volume deployment of thin client.
大量のクライアント端末を、ゼロタッチで展開

タッチゼロ ⇒ まったく手をかけずに ⇒ セルフサービスで

構築チームの作業員の手をいっさい煩わせることなく、(ゼロタッチだからこそ)、大量に展開できるという発想なのです。

このzero-touch(ゼロタッチ)は、アフターサービスやカスタマーサービスの分野でもよく使われます。この場合は、セルフサービスというニュアンスが強くなってきますね。

最近は、コスト削減のため、アメリカではセルフサービスを奨励する傾向にあります。コスト内訳のなかでも人件費が占める割合が高いアメリカ。企業ではいかにして人手をかけないで済むかを考えるのです。

また、もともとアフターサービスやカスタマーサービスの品質が低いという定評があるアメリカなので、へたなサービスをアテにするより自分でやった方がマシという消費者心理と相まっているのかも知れません。

いずれにしても、サービス品質の悪さが、合理化や自動化の牽引力になっているというのは皮肉ではありませんか。

ゼロタッチの反対に、手厚いサービスを施すことは high-touch と言います。

代理店や再販業者を介しての間接営業に対し、High-touch sales と言えば、直接営業のことを指します。

High-touchの類語にhigh-maintenance があります。文字通り、メンテのコストが高いという意味。自動車でも、イタリア車はhigh-maintenance car というありがたくない評判になってしまっていますが、もっとよくお目にかかるhigh-maintenance の用法は

He got a really high-maintenance girlfriend.
彼の魚は釣った後の餌代が高くついているようですね。(笑)






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