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世界から憧憬される骨太なニッポンになろう。カリフォルニア発日本応援歌

英語でコーヒータイム(33) Spare-the-air day

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サンフランシスコ・ ベイ・エリアは、西に海岸山脈、東にディアブロ山脈が控えているちょっとした「盆地」っぽい地形になっています。

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サンフランシスコ半島は、ちょうど右手の親指のような形をしているのが、この地図だとよくわかりますよね。(ミトンをはめた右手のようなイメージです。)

海岸山脈の切れ目に相当するゴールデンゲートブリッジ(親指の爪の先)から風が流れ込み、サンフランシスコ湾東側のデルタ地帯(4指の部分)や、シリコンバレー(親指の付け根)からその風が抜けていくのです。

サンフランシスコ特有の、西よりの北風が吹いている限り、この一帯に高気圧が張り出していて快晴なのです。この高気圧のおかげで、日中に気温が上がり、水温約13度の太平洋との温度差によって霧が発生し、夕方になると風が吹くなるという仕組みです。

適度が風が吹いている限り、このやや盆地気味のサンフランシスコベイエリアに滞留する光化学スモッグは大陸側に流され、分散・消滅してしまいます。ところが、気温が上がり、逆転層(inversion layer)が発生すると、天然の空調でもある霧は発生せず、「なぎ」の状態が続いて、このベイエリアに澱んだ空気が居座ることになります。そうすると

Spare-the-air Day 

が発令されるのです。

Spare-the-air のSpare は、容赦する、助命する、危害を加えないようにするという意味です。

直訳すると「大気を助けよう」という意味なのです。

このような高温+逆転層が発生するSpare-the-air の日には、自動車の利用をできるだけ避け、光化学スモッグの発生抑制に協力しようという呼びかけです。このような日は、積極的に公共交通機関を利用したり、在宅勤務に切り替えたりします。

最近、日本で「光化学スモッグ」という言葉を聞かなくなったような気がします。もしそれが光化学スモッグが減ったためであれば喜ばしいことですね。その代わり(?)に、紫外線指数が天気予報でも使われるようになりました。この紫外線指数自体は、紫外線の人体に及ぼす影響を示すことを主な目的として使われています。

 

紫外線指数凡例
      弱い:弱い やや強い:やや強い 強い:強い 非常に強い:非常に強い 極めて強い:きわめて強い

紫外線量と光化学スモッグとは直接的な相関関係があります。紫外線指数の高い日は光化学スモッグの出やすい日なのです。この指数が高い日は、お肌を守るだけではなく、できるだけ排気ガスを減らす等の、地球を守る努力もしたいものです。

この地域は4月以降11月の雨季の始まりまで一滴も雨の降らない乾季が続きます。数ヶ月も続いている超異常乾燥状態のもとでは、走行中の自動車の窓からポ イ捨てしたタバコの吸殻でも火が付きます。皆さんの中にも、高速道路脇に燃えた跡を見たことがある方がいらっしゃるでしょう?もちろん、雨を伴わない雷 (dry thunder)も山火事の原因になりますし、ちょっとしたスパークも火事の原因になるので、とても注意が必要なのです。

今年はサンフランシスコも異常気象で、5月を過ぎても雨が降ったり、夏に気温が上がらず夏らしくなかった一方で、極端な熱波も到来し、100年来の最高気温を記録した日もありました。特にインディアンサマーと呼ばれる残暑の日は、この逆転層が発生しやすく、9月にも10月前半にも何度かSpare-the-air Day が発動されました。

かと思うと、この記事を書いて窓の外では、ポツポツと雨粒がテラスにあたり始めました。今期2度目の雨です。量としてはやっと計測可能=0.25ミリという程度ですが。

カリフォルニアもいよいよ秋を迎える季節になりました。

夏時間の終了は11月7日日曜日の午前1時です。

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