ジェネシス G-Force @ シカゴ
先週、シカゴでコールセンター・CTIソリューションベンダーのジェネシス社によるユーザー・パートナー会(G-Force)が開催されました。
G-Force Chicago 2010 Report:
ソーシャルメディアと連携する次世代コンタクトセンター
http://www.atmarkit.co.jp/news/201004/15/gforce.html
ここ数年、めぼしい話題が見つからなかったこの業界ですが、今年は印象に残ったキーワードがありました。
ソーシャルネットワークやソーシャルメディアの活用。
問い合わせに対する1次サポートは、他のユーザーなどによるソーシャルネットワークに任せ、一定期間内に回答されなかったものだけエスカレーションさせて、カスタマケア担当者が処理するというコンセプトを取り入れている企業が出てきているのです。
アメリカではカスタマケアの品質が非常に悪いため、セルフサービスの利用が増えます。セルフサービスの利用が多くなると、企業はそれに合わせてカスタマケアのリソース(オペレータ数)をさらに減らそうとする、という循環になります。逆に、セルフサービスで問題が解決せずに、カスタマケアのオペレータ(英語ではagentとかassociate, representativeと呼ばれる)のヘルプを必要とするような場合には、そのオペレータにはかなり高いレベルのスキルと判断力が必要となるのです。
顧客満足度は、カスタマの期待に対する提供されたサービスの体感品質で決まります。
すばらしいサービスを期待していたのに、月並みなサービスだと、期待が裏切られた感じがして顧客満足度は低くなってしまいます。一方であまり良いサービスを期待していなければ、その分、失望も少ないので顧客不満足はさほど大きくないかもしれません。
ソーシャルメディアをカスタマケア部門だけではなく、全社的に使っていくという傾向も増えてきているとのこと。
ソーシャルメディアと言えば、口コミ情報や利用者からのコメントは重要な情報源。けれども場合によってはコメント欄で誹謗中傷したり、根も葉もないデマを流したりして、意図的にその企業の評判を下げようという悪意のある行為をする人もいるのだそうです。そして企業としては、常にこのようなコーポレートイメージや企業の看板に傷が付くような情報を流されていないかどうか目を光らせている専任に人を雇ったりもしているのです。またそのようなサービスを提供している企業も出てきています。
ウェブに書いてあったから、Wikipediaに書いてあったから、グーグルの検索結果で出てきた情報からと言って鵜呑みにしてはいけない、安易に信用してはいけないということなのです。そして企業としては、このWeb 2.0、参加者のパワー、利用者の声の影響力を真摯にかつ脅威に受け止める時期が来たということなのです。
地球は丸いことを実感したシカゴの地平線。
ランチの席上で失礼します!