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ITが無いと生きていけないのに、アナログな日々

個人的には、来年の一番悲しいニュースは既に決まっている

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ホテルオークラ東京の本館が建て替えられます。来年の8月で営業を終え、本館は解体されてしまいます。単に、良い建造物が壊される以上に、日本人の美意識の結晶の一つがこの地球上から消えてしまう、そんな切ない想いでいっぱいです。これは近年では、日比谷の三信ビル解体以来の悲しいニュースです。個人的には、来年の一番悲しいニュース。あの美しい空間が地上から消えてしまうのです。

老朽化や次々に東京にオープンする新しいラグジュアリー・ホテルのライバルたち、東京オリンピックを控え多くの宿泊客を獲得できる機会の前に建て直してしまおう、などなどいろんな理由があるとは思うのですが、やはり寂しいですね。うちの会社の本社が六本木一丁目にあった頃は、近いのでよくレストランを利用しましたし、会社のイベントも随分ここで開きました。ホテルオークラ東京は、建物もいいですが、ホテルマンのサービスも超一流なので、安心して任せることができました。

そんなホテルオークラ東京を記憶に留めておこうという企画があります。ホテルオークラ東京の本館で写真を撮影し、それをInsatgramで共有するというもの。ハッシュタグは、#MyMomentAtOkura。すでに多くの記憶が投稿されています。この企画をしかけたのは、イタリアの高級ブランドのBottega Veneta (ボッテガ・ヴェネタ) 。粋な企画を考えますなあ。これは、ぜひとも参加したいと思います。

また、Casa BRUTUSの最新号は、日本のモダニズム建築の特集です。表紙始め、本編にもホテルオークラ東京本館の美しい姿が多数納められています。早速、購入しました。永久保存します。他にもたくさんの素晴らしい建築が掲載されていますが、そのいくつかが現在存亡の危機にあります。

Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2015年 01月号 Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2015年 01月号

マガジンハウス 2014-12-10
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この雑誌の中にも登場するボッテガ・ヴェネタのクリエイティブ・ディレクターを務めるトーマス・マイヤー氏が来日して、日本のモダニズム建築を訪ねる美しい動画がYouTubeで視聴できます。もうすぐ、写真や映像の中でしか会えなくなってしまう、ホテルオークラ東京の本館。我々がこれから失うものの存在があまりに大きいことが伺えます。

ホテルオークラ東京でも、来年の8月31日まで様々なメモリアル企画「This is Okura」 300 Days Projectが開催中です。

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