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ITが無いと生きていけないのに、アナログな日々

受動・能動・魅了

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先日、ANAインターコンチネンタルホテル東京で開催された宣伝会議主催「Internet Marketing & Creative Forum」に行ってきました。私は、広報部門に在籍しておりますが、上司が元宣伝にいた者で「参考になるかもしれないから行ってくれば」ということで伺いました。

基調講演(対談風でした)のGT.Incの内山さんと株式会社ベースメントファクトリープロダクションの北村さんの話は面白かったですねえ。内山さんの「TV CMは、興味ない人の頬ひっぱたくくらいのインパクトを与えて振り向かせて、さらにその後いい気持ちにさせなくちゃいけない」というのは納得でした。誰もCMが見たいのでなく、テレビ番組を見るためにチャンネルを合わせているんですからねえ。広告業界の人からすると当たり前なんでしょうけど、なるほどと思ってしまいました。

とても印象深かったのは、北村さんの言葉で「Webサイトの構築で心がけているのは、受動させ、能動させ、魅了させる」ということでした。Webサイトに来ているということは、検索などをしていてそれ時点でそのサイトや企業に何かしら関心がある人たち、まずは受動で情報得て、それから購買やら資料請求やらの能動的行動をしますね。多くの場合、ここで止まってしまうサイトが多いそうです。また来てもらう、サイトに長くいてもらうには、ここで顧客を魅了することが大切とは、目から鱗が落ちる思いでした。これは、社内外を問わず、情報発信者の一人として考えさせられましたねえ。

他にも大和総研の長谷部さんがお話されたシニア層の分析も興味深かったです。30代、40代は収入も高いが家や車のローンなど負債も大きい。しかし、50代は、その負債の部分がかなり無くなり、まさに富裕層なのだそうです。シニア層をターゲットにしたビジネスの広がりは納得です。それにあわせて紹介されたディー・エヌ・エーの中島さんが展開しているシニア層向けSNS「趣味人倶楽部」は、かなり盛り上がっているそうです。口コミで情報が広がるのは女子高生ばかりと思っていましたが、シニア層の書き込みに対する情熱は、デモで見せていただいた画面を見るかぎりでさえ自分の想像以上でした。活発にコミュニケーションされているんですねえ。面白そうでしたので、私もさっそく趣味人倶楽部に参加してみました。カメラ、旅行、グルメ、映画などさまざまなトピックで盛り上がっていました。出会い系サイトへ誘導するちょっとHな目的な人もいましたが、こういう輩はどこへでも入ってくるんですねえ。

いつもとはちょっと違った視点からの講演は、とても面白かったですし、意外と自分の今の仕事にもヒントになることがありました。

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