全てがJリーグと英パフォームとの提携に凝縮される
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報道されたとおり、Jリーグが、英動画配信大手パフォームグループとの間で、17年から10年間という長期に渡る放映権の契約を締結することで基本的に合意しました。
放映権料も、現行の衛星放送スカパーJSATとの契約に比べて数倍以上の好条件となり、国内スポーツを取り巻くこれまでの権利ビジネスの中でも破格の条件とも言えそうです。
今回の契約の相手企業や条件面を見ても、異例であることは間違いないのですが、パフォームが手掛けるDAZN(ダ・ゾーン)というインターネット上での生中継サービスの内容や、視聴対象がスマートフォンでの閲覧であり、同上でスポーツの生中継という動画を見たいときにいつでもどこでも安く見ることができるというコンセプトは、完全にメディアの主役がテレビからスマホに移ってきた、と言えそうです。
若年層のテレビ離れは顕著であり、大手企業を中心とした旧来からの手法であるTVでのCM広告の効果が怪しくなってきたことはすでに語られているとおりですが、今回の契約がそれを現実に実証したような、国内メディア史上、節目に当たるような内容であるとまで筆者は思ったのです。
Jリーグとパフォームとの契約による波及効果も計り知れないと思います。
Jリーグの運営にとっては、視聴者が増えることによる広告ビジネスへの好影響や、選手にとっては自分の活躍次第で動画を視聴してくれる配信先諸外国からの注目を集めることによって移籍等、知名度の向上が瞬時に可能といった具合です。
いずれにしても、動画閲覧メディアの主役がスマホになっていく、という点では非常にインパクトのある今回の提携であったことは間違いないようです。
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