液晶パネル 新たな用途拡大
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液晶パネル分野では、テレビ製造が覇権を競う時代はとうに過ぎてしまい、ここ数年はスマートフォンでの採用を目指して各社が入り乱れ、テレビ時代の王者であったシャープでさえ、切り札であるはずの液晶を旗印に業績を立て直すことができずに苦しんでいます。
液晶事業において、スマホ市場を舞台に戦っている企業はシャープに限らず、激しい消耗戦の様相を呈してきており、どこも安閑としていられません。
そこで考えるべきなのが、スマホ以外での液晶の採用分野を見つけることです。
まず考えられるのが、車載用(自動車向け)に液晶パネルの採用をもっと増やせないか、という点です。
実は車載用途での液晶パネルの市場は、タブレット向けを15年は上回る状況まで伸びてきました。
理由は、1台の自動車に複数のディスプレーを搭載するモデルが登場してきたこと、液晶パネルならではの使い勝手の良さも起因しています。
確かに同じ液晶の採用を目指すにしても、スマホ市場だけでは近年どんどん厳しさを増していて、価格競争に巻き込まれてしまう懸念がぬぐえません。
それに対して、車載向けでは、次のモデルチェンジまで数年のお付き合いが確定されますので、事業としての魅力は比べ物にならないくらい上なはずです。
すでにこうした点に気付いてきるパネルメーカーは、自動車への搭載を目指して動いていますが、どの企業にもチャンスがある訳ではありません。
自動車用途ならではの高い品質要求をクリアしないといけない点は、スマホ向けだけに特化してきたメーカー企業にとっては、高いハードルになるのです。
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