インダストリー4.0は意外に長続きしない?
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ドイツに端を発した「インダストリー4.0」は、製造業の在り方を根本から変えるべく、変革を迫る考え方として日本を含めた世界中に広がりを見せつつあります。
ところがインダストリー4.0に対して、意外にも辛口の評価をしている論客がいますので、本日はご紹介したいと思います。
ピーター・ソンダーガード氏(米ガートナー社のリサーチ部門最高責任者)の投稿からです。〜日経ビジネスより〜
まず最初に、
企業のデジタル技術活用について
「もっと収益向上につながる取り組みを本格化しなければいけない。現在はまだ、工場にセンサーを取り付けるなどコスト削減やリスク対策に注目が集まっている段階だ。」
次に、
インダストリー4.0があと2〜3年で終焉するという同氏の意見について
「インダストリー4.0は対象を製造業にしぼっており、これからますます進んでいくデジタル化が、社会全体にもたらす影響を描き切ったコンセプトではないからだ。あと2〜3年すれば、インダストリー4.0は世界で起こっている変化のごく一部にすぎないことに皆が気付き、次の段階に進んでいるはずだ。インダストリー4.0とは異なったキャッチフレーズが生まれているかもしれない。」
なるほど、と思わせる同氏の指摘でした。
独のインダストリー4.0に対抗する意味で、米IBMやGEなどがIoT関連の標準化団体「IIC」を設立した点をまさか援護射撃する意図はないとは思いますが、米国勢のICT分野での強さを知っている筆者としては、どうしても気になってしまう今回ご紹介した発言だった訳です。
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