今日はIPv6の日って知っていましたか? あなたは体験できるでしょうか?いや、、
今日はIPv6の日って知っていましたか?しかも世界的に。
Interop Tokyoも本日開幕しますが、World IPv6 Day と呼ばれているのが、本日、2011年6月8日です。Google、Facebook、Yahoo! という3巨頭、それにコンテンツデリバリネットワークとして著名な、Akamai、Limelight Networkがその呼びかけ人で、ISOC(Internet Society)が取りまとめています。
何をするか。IPv6/IPv4デュアルスタックの実験運用をします。
GoogleなんかもうIPv6対応してるんじゃないの?とおっしゃる方もいると思いますが、Googleは現状、www.google.com はIPv4シングル。IPv6は ipv6.google.com で提供しています。これを、UTCで2011年の6月8日0時から24時までの24時間、www.google.com で、IPv4とIPv6どちらのアドレスも引けるようにするのです。各社このような対応で、実験に参加します。日本時間では午前9時から。
ちなみに、JPNICもそうですが、既にIPv6を導入してデュアルスタックでサービスやWebを提供しているところは、「既に導入済み」と表明するだけというのが、ちょっと微妙です。W6D参加と名乗れるのは、6月8日に、デュアルスタックにするところだけなんですね。
ユーザに影響は?
IPv6対応していなかったら関係ないんじゃないの?と思われるかも知れませんが、案外そうでもない、というのが重要な話です。
XP以降のWindowsやMacOS XではIPv6も使えるようになっていますが、IPv6でも接続できる場合、まずIPv6を試して、失敗したらIPv4を使う、という挙動をするのが普通です。これをフォールバックと言います。
日本では、実はフレッツが内部的にIPv6を使っていてコンテンツ配信を行うのですが、IPv6のアドレスが引けて、IPv6の接続性もあるように見えるので、まずこの内部的なIPv6を試してしまい、タイムアウトまで待たされるという可能性があります。
これは結果的に、「このサイト遅い」とか、「インターネット遅い」とかになります。このフォールバック問題は、PCやスマートフォンのアプリケーションによってもちょこちょこと問題の可能性があるらしいです。
日本では特に、フレッツのフォールバック問題が非常に大きな懸念で、「延期してもらいませんか?」なんて声が挙がるほどでした。しかし、万が一上の3巨頭やISOCが延期してくれたとしても、既に存在していて、今後ますます増えるデュアルスタックのサイトに対して全く同じ問題が発生するわけで、事業者の皆さんは大変ながら、前向きに対応なさって、今日を迎えています。
以下情報ソースとして、
ISOCのWorld IPv6 Dayページ 参加組織一覧などもこちらに。
World IPv6 Dayに関する日本語の情報サイト: IIJの松崎さんががんばっています: http://www.attn.jp/worldipv6day/
事業者の立場からの情報提供としては、JAIPA(日本インターネットプロバイダー協会)のWebが一通りまとまっています。
IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースでも案内を出しています。
こちら、フレッツユーザ向けツールの提供が滞らないように、この24時間だけはkokatsu.jp全体をIPv4オンリーに戻しての対応をしています。逆説的ですが、
専門メディア各社がニュースとして取り上げていますし、本日のNHK「おはよう日本」でも伝えられたと聞いています。World IPv6 Day で検索していただくと、たくさん記事が引っかかります。
日本のインターネットインフラ運営技術者の皆さんは、twitter #w6d あたりでつぶやき(叫び?)あっています。
今日一日大きな問題がないことを祈るばかりです。
一般のインターネットユーザの方にとっては「何も起こらなかった」というのが理想的です。そういう意味で、「World IPv6 Dayを経験した」なんてことがあると、ちょっと困るわけですが。。こちらもし万一深刻な問題があれば、プロバイダのヘルプデスクで対応可能なはずです。