校正の流儀
今回は、マーコムの現場に関わる話を書きたいと思います。
カタログ作成、広告作成、プレスリリース翻訳などにつきものの作業として「校正」があります。
数年間記者をしていたとは言え、私の校正も特別なトレーニングを受けたわけではなく自己流なところもあり、偉そうなことはいえないのですが、最近感じたことを書きたいと思います。
最近よく見るのはWordの履歴を使った校正です。これであればどこをどう直したか、どこを反映させればいいのかを見ながら対応できて便利です。
ただ、困るのは紙に書き込まなくてはいけないときです。そのとき、こんなのが登場します。
とりあえず文字がぬりつぶしてある。
どこからどこまでを変更するのかが明確に示されていない。
字がみみずのようで読めない
文字数を考えずに、大量に文章を足してある。(Webであれば文字数は関係ないかもしれませんが、紙の場合は、入りきらなくなるので、ほかを削ったり、レイアウトを変えたり、図を小さくしたりと、また別の作業が発生します)
再校なのに、新しい赤字が入っている。(再校というのは、初校での赤字が修正されているかを反映する、二度目の校正のタイミングなのですが、ここで、何故か「気が変わった」と言って、新しく修正をし、完成までにやたらと時間がかかる人がいます)
・・・
いろいろありますが、実際に作業をしてくれる相手に、明確にこちらの意図が伝わらないと修正のときに間違いが生じ、結局もう一度指示をすることになって、二度手間になってしまい、最終的には、自分の仕事量も増えてしまいます。もちろん直してくれる相手の仕事量も増えます。
個人的には、とにかく「わかりやすく」を心がけるべきだと思っています。
もし大量に文章の差し替えが発生してしまったら、その部分のテキストは打って、メールに添付する(紙に書き込んで、ほかの人に入力をしてもらうとそこでまた間違いが発生する可能性があります)。
文字はわかりやすくはっきりと。
半角、全角の区別、・(なかぐろ)は□で囲って、わかりやすく。必要に応じて、改行、段落も指定する。
社内で回す場合にも、とれやすいポストイットなどに指示を書かない。
「これって●●のほうがいいのじゃない?」などという、あいまいなことは書かず、明確に修正点を書く
メールの本文中に修正箇所を書いて送る場合は、何行めの何をどう変えるかを明確に書く。メールで送る場合でも、可能なら手書きで書き込んだ修正をPDF化しメール添付すると相手も見やすい
上記をやるだけでも「あー!指示通りに直ってない!」ということはかなり防げると思います。相手に伝われば、漏れがなく修正され、スムーズに進んでいきます。無駄なところに時間をとられず、短時間に仕事を進めるには、ちょっとした工夫が役に立つ気がします。
などと書きながらも、何故か仕事に追われる今日この頃です・・・(つД`)
校正にお詳しい方には、あまりにつまらなく、専門性のない内容になってしまったかと思いますが、校正で困っている人に少しでも参考になったらうれしいです。
それから、参考までに、私が使っているものではないのですが、校正に関する本を1冊ご紹介させていただきます。1冊あると便利かもしれません。 | |
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