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これを読めば絶対に文章力が上がる!という一冊

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よく「どんな本を読めば文章書けるようになるの?」という質問を頂くのですが、僕の答えはいつも決まって『記者ハンドブック』です。「記者ハンドブックって何?」という人もいると思うので一応、説明しておくと、共同通信社が出している、「この単語は漢字で書くよ」「この単語は平仮名で書くよ」みたいなことが書いてある本です。僕のカバンの中にはいつも記者ハンドブックが入っていて、無人島に一冊しか持っていけないとかなったら迷うことなく記者ハンドブックを選びます。



記者ハンドブック 第13版



なお先に書いておきますが、「文章力が上がる」というのと、「素敵な文章が書ける」のは別の話です。素敵な文章が書きたい人は、「どんな本」とかではなくて、とにかくいろんな本を読むことが大事だと思います。


「手に入るどんな書物でも読め。汝は正しく判断でき、どんなことでも調べる力を持っているから」 - ディオニュシオスへの天啓

では、なぜ記者ハンドブックを読むと文章力が上がるのか。それは、言葉一つ一つに関心を持つことにつながるからです。「この単語は漢字だったっけ? 平仮名だったっけ?」と考えるのは、最初は機械的な作業のように思えるかもしれませんが、何度か続けていくうちに、その違いには意味があるんだと気付くようになってきます。

例えば「様」という漢字がありますが、「お客様」と「お客さま」のどちらが(記者ハンドブックでは)正しい表記だと思いますか? 答えは、「お客さま」です。この「様」を平仮名で書くのには理由があって、記者ハンドブックに書いてあるので、ぜひ読んでみてください(「お客様」が絶対に違うというわけではないです)。ちなみに企業で広報をしている人が知らなかったらとても恥ずかしいことなので、急いで書店に駆け込んで、「2000円もするのかよ高え!」と思いながら買ってください。

今まで特に気にしないで漢字を使ったり平仮名を使ったりしていたのに、漢字と平仮名で意味が違うのかと気付くと(日本語学習者泣かせですね)、一つ一つの言葉に慎重になるはずです。

日本には「言霊」という言葉がありますが、僕も言葉には力が宿ると思っています。強い言葉が人を傷付けることがあれば、弱い言葉のせいで想いが伝わらないこともあります。


「あまり強い言葉を使うなよ。弱く見えるぞ」 - 藍染惣右介

間違ってはいけないのは、記者ハンドブックはあくまで言葉を選ぶときの一つの指針でしかないということです。意味や違いを知った上で、あえて「お客様」を使うのはいいと思います。大事なのは、「そこに言霊があるかどうか」です。ただ、「記者ハンドブックに書いてあるから」では意味がありません。

言葉に関心を持ち、言葉一つ一つに想いを込める。読み手にどんな言葉で、どんな力を与えたいのか。「記者ハンドブック」を読むことは、そういったことを考えるきっかけになると考えています。

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