オールドメディアからニューメディアへ。2016年ついにメディア人材の大移動が起こる? 「デジタルジャーナリズムフォーラム2016」俺的まとめ
ジャーナリストを標榜したことはないんですが、高尚なイベントが好きなので参加してきました。「デジタルジャーナリズムフォーラム2016」です。
社内メディアのセッションが無くて憤懣やるかたなしという感じだったものの、オウンドメディアのセッションも無かったので自重しました。社内メディアにおけるジャーナリズムについて興味がある奇特な方は、ぜひお声掛けください。
<目次>
1. そろそろニューメディアへの人材大移動が起きそう
NewsPicksの佐々木さんが、「オールドメディア企業からニューメディア企業へ人材が大量に移動するタイミングが来る。それは今年だ」と予言。2. VRジャーナリズムに突っ込んだほうがよさそう
「360度の動画でしょ? 自分が写っちゃうのイヤン」とか言ってる場合じゃなかった。3. インフォグラフィックも突っ込んだほうがよさそう
エンジニアの引き抜き合戦よろしくデザイナーの引き抜き合戦が始まるわけですね。1. そろそろニューメディアへの人材大移動が起きそう
11日はNewsPicksの佐々木さんとBuzzFeedの古田さんが登壇したセッションが一番楽しかった。参加者に新聞記者もいっぱいいたようで、「いずれネットの時代が来ると思うけどねえ......とか言ってる場合じゃねえ!」的な危機感を持ってる方が多いように感じました。重要なのはその危機感を持っているのが会社ではなく個人としてという点で。「オールドメディアの中でどんなにデジタルだ、ネットだ、と叫んだところで、佐々木さんや古田さんがいるステージにはたどり着けない」と気付いてしまってる皆さんが参加していて(たぶん)、そこに採用攻勢を掛ける古田さんは凄いなと思いました。心を揺さぶられた人が多そう。
佐々木さんは、「売れてなくてもオールドメディアの給与は依然として高い。でもいずれニューメディアの給与が逆転し、人材が大量にシフトするタイミングが来る。それは今年中だ!」と言っていて、これまた心を揺さぶられた人が多そう。
そうは言っても、みんなバスターミナルでどのバスに乗ればいいのか悩んでる感じですね。いつもの通勤バスから、終電乗り遅れ用の深夜バス、事故らないか心配な夜行バスまで勢ぞろい。とりあえず、最後の質問で4月から新聞記者になりますと言った大学生が、ニューメディアの誘惑に負けることなく修行を完遂されることを願うばかりです。
2. VRジャーナリズムに突っ込んだほうがよさそう
周りが「V・R!V・R!」と騒がしいので流石に勉強しとくか......と思って聞いたセッションでしたが、ガーンと衝撃を受けました。360度がどうとか、後ろ側も写っちゃうとか、動画の適性がどうとか、そんなの関係ねえ! 誰もやったことない話なんだからとりあえずやってみるしかなくて、そこから数多くの知見を実体験で得ているNHKさん凄いっす。VRジャーナリズムは、「ジャーナリズムがVRで新しい何かに置き換わる」と思いがちなんだけど全然違くて、「VRも活用したジャーナリズム」なんですよ。VRも所詮はツールの一つであって、しかも明確に優位な特性を持ったツールである以上は、使いこなせる人の方が強いに決まってる。やらない理由がない。みんな「THETA」買おう。
3. インフォグラフィックも突っ込んだほうがよさそう
このセッションもとりあえずで聞いてみたら、ガーンと衝撃を受けました。例えばこの記事「インフォグラフィックでおさらい、バズフィード創業者ストーリー」(NewsPicks)
来る。きっと来る。インフォグラフィックが来る。スマホの世界で完全に求められてるものだし、記事との親和性が高すぎる。専任者を抱えてるNewsPicksが恐ろしいし、この流れは完全にデザイナーの引き抜き合戦につながりそうな気が、する。やばい。取り組もう。手遅れになる前に。