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プログラミングでメシが食えるか!?

ブロガーミーティング:エミュレーションライブラリ

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昨日はすでに紹介しましたが、展示会巡りの後、回線遅延シミュレータ高性能版をご評価いただいているお客さんを訪問し、その後少しメンバーと散歩しながら話をし、ブロガーミーティングに参加しました。

今回の講師役はKDTSの宮沢さんです。宮沢さんといえば「タイ観光案内人」というイメージが強いのですが、実際はすばらしい技術者で、特にWindows関連を中心としたOS内部までの深い知識・技術力はあり得ないレベルでしょう。そんな宮沢さんの講演は「イリーガルビュー」という画面記録システムかと思いきや、「エミュレーションライブラリ」。イリーガルビューでも十分マニアックな話題ですが、さらにマニアックな話題です!

古いソフト資産を使い続けるのは、実際は非常に困難で、ハードウェアやOSがどんどん変化してしまい、当時と同じ環境を用意できず、壊れたらおしまい、という状態で運用を続けているシステムは非常に多いものです。そこで一般的にはある程度のスパンでリニューアル、つまり再開発を行うということが多く、ついでにその際にさまざまな要望・改善を入れ込むことが多いもので、長くやっている大手のSIerさんは結構そういう仕事で稼いでいたりするものです。が、ユーザとしては実はそのまま使い続けて十分という場合も多いものです。

そんなときに、古い環境を何とか新しい装置で作り出す方法として、エミュレーターを使うケースがあります。それで上手く行けばそれでいいのですが、実際やってみると、大体動くものの業務として実運用するほどの性能や安定性が出なかったり、周辺機器がそもそも対応できない場合があったりします。

それを解決するのがKDTSさんのエミュレーションライブラリを使う方法です。ハードやOSは新しいものを使い、古いソースに専用開発のライブラリをリンクし、そこで新しい環境用に命令を置き換えるという方法です。もともとのソースは基本的にそのまま使いますから、ロジックが変わってしまうことはありませんので、I/Oを中心に動作確認するくらいで、従来通りの運用ができます。完全に再開発するのに比べて低コスト・短納期で、同じ使い勝手が維持できるというのがポイントです。

もちろん、小さな規模のシステムであれば作り直してしまう方が楽ですし、機能もリニューアルしたい場合も作り直す方がメリットが大きいものです。しかし、そのまま運用したいというユーザにとってはある意味最高の解決策となります。

エミュレーションライブラリは基本的に都度特注のような感じになり、KDTSさんの高い技術力でそれを実現しているわけです。

参考:片貝さんによる紹介
[安定稼動している膨大なソフト資産、でも動かすソフトもハードもない!]

こんな感じの技術話でありながら、宮沢さん独特のフレンドリーな話し方で、楽しみながらいつの間にか引き込まれてしまうのはさすがです!

その後はいつも通り懇親会となり、いつも通り方々で楽しい会話が盛り上がり、さらにいつも通り(?)「きゅーりのお店」に移動して盛り上がりました。

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この独特の団結力と盛り上がりを作り出している、ばんちょ〜のお誕生日ということで、ブロガー有志一同からお祝いメッセージ集を作り、講演前に披露してCD-Rでプレゼントしたり、普段は直接一緒に仕事をしていない方たちがほとんどなのに、すばらしい仲間達です。この背景にはやっぱりブロガーの皆さんがそれぞれの分野・立場で立派な活躍をされていて、仕事もコミュニケーションも楽しんでいるからなのだろうと感じてます。私もそんな中に入れてもらえてたくさん刺激をもらえて最高です!

そういえば、次回の講演役は私に回ってきましたので、がんばって準備せねば・・・。

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