またイヤホン自作!
5月にもイヤホン自作の記事を書きましたが、その後、息子と一緒に色々とイヤホン屋さんで高級機を聞いたりしているうちに、電車の中では5月に作ったイヤホンは低音モリモリで良いものの、普段聞くにはいくらなんでも低音が強すぎと思うようになり、また自作することに。
SonionのBAの音色が好きなので、今回もSonionですが、低音のみ3800から3300と少し抑え気味に。中音2800、高音E50Dは前回と同じです。本当はSonionの静電式ツィーターを使ってみたかったのですが、ユニット自体が高すぎるので断念。
前回と同じネットワークで、と思ったのですが、3300と3800では意外と違うのと、前回は中音担当の2800を活かしきれていなかった気がするので、完全にやり直してみました。
それぞれ単独ではこんな感じですが、並列繋ぎでネットワークも組み合わせるととても難しいのです・・・
試行錯誤を繰り返し、なんとかほぼフラットな感じに。
こんな状態で聴いてみることも大事です。
一応、特性インピーダンスも計ります。
結構インピーダンスは高めになり、アンプのパワーが必要なイヤホンになりましたが、その代わりアンプ入れ替えによる音色の変化は起きにくい感じではあります。
今回は薄いユニバーサル基板を使い、ネットワーク部は一体化してみました。この方がシェルに固定するのが楽ですね。ワイヤーを安くて大量に入っているものを選んでみたら、ちと太すぎでした。
なんとかシェルに納めてUVレジンを充填。3300は半田付けする端子がわに小さなベント穴が空いていて、これを塞ぐとかなり周波数特性が変わってしまうので、UVレジン充填はとても気を使います。ワイヤーやっぱり太すぎ。。
一旦仮のフェースを接着して、普通に聞ける状態にしておきました。なお、今回はMMCX端子ではなく2ピン端子にしてみました。
前回の3800+2800+E50D(黒い背景)に比べると、今回の3300+2800+E50Dの方が中音2800を有効活用できています。前回は中音の落ち込みを補うために少しだけ補助しているような使い方でしたが、今回はきちんと3ウェイそれぞれのユニットが活躍している感じで、音を聴いても中音の充実が感じられます。
音は気に入ったので、フェースや仕上げも気合を入れて・・・ワイヤーが太すぎてフェース面を透明にするとワイヤーだらけになるので・・・
昔、カスタムIEMを作っていた頃に買ったハイブリッド・ウッドを使います。
小さな丸鋸盤を使いましたが、本来の用途とはかなり違う使い方・・・
形を整えます。
このままでも十分綺麗な感じですが・・・
ロゴを入れたくなりました。マイケル・コースのピアスでも使おうと思ったら意外と高いので、ネイルアート用の金属製アルファベットを買ってみました。薄く削ってから・・・
フェースに接着。もっと薄くしておけばよかったのですが・・・
UVレジンで埋めます。
ベルトサンダーで削って・・・
UVレジンでコーティングしてからリューターで磨いて・・・
テカテカになりました。が、なんとなくボテッとして締まりがないので・・・
磨き出しに作戦変更。耐水ペーパーで平面出ししてからリューターで面を整えてコンパウンドで磨き、最後にガラスコーティングしました。
コーティングで終了したものに比べると面とエッジがビシッと仕上がります。まあ、実はロゴまで一部削ってしまって、金色のメッキがはげているところが残念ですが・・・
ガラスコーティングはゴルフクラブ用のを使いましたが、綺麗に仕上がりました。
有線で良い音を楽しんだり・・・
電車の中ではケーブルが邪魔にならないワイヤレスで。
今回のは音も外観もそこそこ満足!次に同じ手法で作ればもっと綺麗にできると思うのですが、毎回新しいチャレンジをしてしまうので、いつになっても完璧なものは作れないのですよねぇ・・・
今回の構成も載せておきます。誰も作らないと思いますが・・・
ローパスフィルターのために100Ωが直列で入っているのがインピーダンス高い原因なのですが、この抵抗がないと高音E50Dの高音も影響をかなり受けてしまうので・・・
ローパス用の47μFは電解コンデンサーやタンタルコンデンサーでもよかったのですが、一応、大きめ容量の無極性のセラミックコンデンサーを見つけたのでそれに。それ以外のコンデンサーは高級品のPMLCAPを使いました。