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Windowsの話題を中心に「知っているつもり」のお話を書いてみます。

第18回 Windows Home Server 2011 リリース候補版

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以前こちらのブログでもご紹介したマイクロソフトのWindows Home Serverの次期バージョン(開発コードネーム”Vail”)のリリース候補版がリリースされました。Windows Home Serverとしてはバージョン2になります。そして製品名も正式にWindows Home Server 2011となりました。Microsoft Connectからダウンロードできます。(ダウンロードの際WindowsLiveIDが必要です。)

Windows Home Server 2011はWindows Server 2008 R2をベースにしています。よって、64ビットOSとなります。(32ビット版はありません。)

WindowsHomeServer2011のシステム要件は下記の通りとなります。条件を満たしていないとインストールできません。

  • CPUは1.4GHz以上の64ビット対応プロセッサ
  • メモリは最低2GB(最大8GB)
  • ハードディスクは64GB以上

機能としては従来通り、ファイルサーバーだけではなく、クライアントPCの全バックアップ、クライアントPCからのリモートアクセスなどができます。まだ確認していませんが、従来のWindows Home Serverではアドインでサポートしていたストリーミング配信もサポートされているようです。(未確認ですので、確認して追って報告します。)また、WindowsPhone7からの動画・画像の参照やストリーミング配信もサポートされています。(MicrosoftのGetting Startes Guide for Windows Home Server 2011より)バックアップ機能もボリュームシャドウコピーや外付けなどのHDDにバックアップをとる機能もあります。

早速、インストールしてみました。160GBのHDDにインストールしたのですが、システム領域に60GB、データ領域に100GBを自動的に割り当てられました。これだけではデータ領域としては狭いので、別のハードディスクもデータ領域として追加しなければなりませんね。

クライアントマシンにWindows Home Server Connectorをインストールすると、クライアントOS起動と同時にLAUNCHPADが起動します。まだ、RC版で日本語表示はされていません。

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こちらからダッシュボードを起動すると下記のようにクライアントマシンからWindows Home Server 2011の設定・操作ができます。OSをインストールしてしまえば、サーバー機そのものを直接触ることはほとんどありません。

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こちらがディスク管理画面になります。(私個人としては大変残念なことに)ドライブエクステンダーの機能がなくなってしまいました。ドライブエクステンダーというのは複数のハードディスクを単一のハードディスクに見せかける技術です。Windows Home Serverの特徴の一つでした。詳しくは、下記リンクを参照してください。

第11回 WindowsHomeServer その2 -ドライブエクステンダー概要-
第12回 WindowsHomeServer その3 -ドライブエクステンダーの動作

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実際のハードディスクドライブが直接見えるようになりました。DocumentsやPicturesなどのフォルダ名が共有フォルダとしてクライアントから見えます。各共有フォルダはフォルダごと移動させることもでき、これはウィザード形式で操作できます。これでハードディスクを追加したときも容易にデータの移動ができるというものです。

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ドライブエクステンダー機能の削除の理由としては1TB以上の大容量ハードディスクが低価格で手に入ることになり、利用状況などから見て、複数のハードディスクを一つに見せる機能は需要がないという判断とのことです。私としてはこの機能は非常に興味深く期待していました。当初ドライブエクステンダーV2としてWindows Home Serverだけではなく開発コードネーム”Aurora” Windows Small Business Server 2011 Essentialsにも実装される予定でした。ただ、人によっては何をやっているか見えづらいという話もあり、シンプルに見せるというのもいいかもしれないと思います。

 自宅のサーバーもWindows Home ServerからWindows Home Server 2011 RC版に切り替えて試してみたいと思います。詳細の機能のお話などは追ってお話ししたいと思います。

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