新型Surface発表!!Surfaceシリーズはビジネス市場とコンシューマー市場でどのように展開していくのか?
新型Surfaceの発表
マイクロソフトから新型Surfaceが発表されました。この新型Surfaceの特徴は、Intelの「Lunaer lake」と呼ばれた新型プロセッサであるIntel Core Ultraシリーズ2(200Vシリーズ)を載していることです。Inel Core Ultra 200VシリーズにはNPU(Neural Processing Unit)を搭載しており、その性能は40TOPSまたは48TOPSとなり、Microsoftの提唱するCopilot+ PCの条件を満たすことになります。
今回発表されたモデルは、Surface Pro 11th Edition for BusinessとSurface Laptop 7th Edition for Businessの二機種です。いずれもコンシューマーモデルではなく、ビジネス向けの製品となります。これらは、現在市販されている、従来のSurface Pro(第11世代)やSurface Laptop(第7世代)とは異なり、ビジネス用途にの製品です。
商品ラインナップの意図
さらに、既にビジネスモデルとして販売されているSurface Pro 10およびSurface Laptop 6も併売されます。また、Surface Pro(第11世代)やSurface Laptop(第7世代)のSnapdragon搭載モデルもビジネス向けとして併売されています。
この商品ラインナップの意図するところは、まずSurface Pro 11th Edition for BusinessとSurface Laptop 7th Edition for Businessには5Gモデルがないことです。また、Copilot+ PCをビジネス市場に定着させることが目的です。従来のSnapdragon搭載モデルは互換性に懸念があり、ビジネス用途にはIntel Coreプロセッサ搭載モデルが求められていたと考えられます。
そのため、AI PCとして既に登場しているSurface Pro 10やSurface Laptop 6、Snapdragon搭載のSurface Pro(第11世代)やSurface Laptop(第7世代)も併売され、互換性と性能を重視した今回のSurface Pro 11th Edition for BusinessとSurface Laptop 7th Edition for Businessの3つの系統の製品が並行して販売されることになります。
ビジネス市場向けとコンシューマ市場向けの住み分け
一方、コンシューマー市場ではSurface Pro(第11世代)やSurface Laptop(第7世代)がSnapdragon X EliteおよびSnapdragon X Plusを採用したモデルのみが販売されています。私は当初、Intelプロセッサを本命と考えていましたが、今回の発表を見る限り、ビジネス市場向けにはIntel Core Ultra 200Vシリーズを搭載し、コンシューマー市場向けにはSnapdragonシリーズを展開する戦略のように見えます。
Snapdragon搭載モデルの互換性については限定的な部分もありますが、互換性に懸念があるといっても、通常の業務使用には大きな問題があるとは考えられません。ハードウェアに直結する一部のドライバ(例えばオーディオインターフェースなど)が未対応のものがあるくらいです。プリンタードライバーやスキャナードライバーについても標準インターフェースが設けられており、特に大きな問題はありません。ArmプロセッサのIntelコードのエミュレーション機能もWindowsのアップデートで改善されていきます。対応されていなうとされる、ゲーム用途にはIntelプロセッサを搭載したゲーミングPCやデスクトップPCが使われることが多いと考えられ、Surfaceの範疇外となるでしょう。コンシューマー市場では、電力効率が良くパフォーマンスに優れたSnapdragon搭載モデルが、特にAppleのMacシリーズに対抗する形で展開されていくと考えられます。
互換性と性能を重視したIntelプロセッサ搭載モデルはビジネス市場で展開され、電力効率が良く互換性の問題が少ないコンシューマーモデルではSnapdragonシリーズが展開されると予想されます。今後もSurfaceシリーズや各社のWindows PC、Copilot+ PCについて注目していきたいと思います。