Gartnerの発表している数字から不況の度合いを測ってみる part4~サーバ以外は回復した~
Gartnerから携帯電話、PC、サーバの出荷台数が発表されましたので、ここ3回ばかり行ってきたやりかたと同様に回復具合を測ってみたいと思います。
■PC・携帯電話・サーバの出荷台数前年同期比 (1Q'06~4Q'09)
■PC・携帯電話・サーバの出荷台数前年同期比 (1Q'06~4Q'09)
四半期 | サーバ | 携帯電話 | PC |
1Q'06 | 13.70 | 24.05 | 13.42 |
2Q'06 | 12.81 | 20.27 | 12.25 |
3Q'06 | 9.15 | 22.34 | 7.45 |
4Q'06 | 1.15 | 20.88 | 4.92 |
1Q'07 | 6.26 | 14.87 | 9.77 |
2Q'07 | 2.73 | 18.22 | 11.26 |
3Q'07 | 8.73 | 15.00 | 15.76 |
4Q'07 | 11.37 | 16.12 | 12.73 |
1Q'08 | 7.58 | 14.35 | 13.29 |
2Q'08 | 13.40 | 12.50 | 17.62 |
3Q'08 | 4.38 | 6.78 | 17.68 |
4Q'08 | -12.48 | -4.65 | 2.84 |
1Q'09 | -24.20 | -8.55 | -5.42 |
2Q'09 | -27.99 | -6.10 | -5.16 |
3Q'09 | -17.15 | 0.11 | 0.37 |
4Q'09 | 4.47 | 10.30 | 15.31 |
■サーバ・ストレージの売り上げ前年同期比(1Q'06~4Q'09)
四半期の前年同期比では、携帯電話、PC、サーバの出荷台数に関しては全てプラスに転じました。携帯電話とPCに関して例年通りの成長まで戻ったように見受けられます。また、サーバに関しては、もう1四半期必要なのではないかと予測していたのですが早い回復を示しています。
出荷金額に関してはサーバ・ストレージ共にまだマイナスで、苦しい状況が続いているように見られます。
相対評価は得てして現状をわかりにくくする場合があると思います。特に前年同期比の比較では1年間悪い状況が続くと評価しづらくなります。
そこで、2005年を100とした場合で比較してみましょう。
■PC・携帯電話・サーバの出荷台数比較(2005年を100として比較)
■サーバ・ストレージ・半導体の出荷金額比較(2005年を100として比較)
PC及び携帯電話の2009年出荷台数はほぼ2008年と同じです。ここ4年ばかり順調に成長をしてきましたが、 2009年でストップがかけらた感じに見られますが、前年同期比のグラフを一緒に見ると回復し始めているように見えます。2010年は状況が改善するように思えるデータに見えます。
サーバに関してはそんな楽観することができないデータに見えます。2009年の出荷台数は 2005年並まで落ちてしまいました。サーバの出荷金額は、2005年以下のデータになっています。ここまで悪くなれば、Sunも辛かったことでしょう。
これでは、サーバ市場への爪痕は相当あったことが分かります。サーバの出荷金額が2008年のレベルまで戻るには、前年10%増の成長を続けても2011年までかかる事になります。
出荷台数に限れば回復の見通しが立っているように見られますが、出荷金額ではまだまだ回復しきっていないように見受けられます。それでも最悪の時期を脱したと言えるでしょう。
■リンク
・Gartnerの発表している数字から不況の度合いを測ってみる part3~底を打った?~
・Gartnerの発表している数字から不況の度合いを測ってみる part2
・Gartnerの発表している数字から不況の度合いを測ってみる