IBMのWeb名刺が凄いことになっている ~ 企業の個人としてソーシャルを試してみた(1)
最近、ソーシャルと言いながらも、Face Bookなどで単純に情報発信するホームページだったりするものが多い。本来、ソーシャルで重要な要素は、
・「個人と個人のつながり」
・コミュニティ
である。企業用ツイッターや会社のページをFaceBookに用意して、広告などの情報を発信するのであれば、会社のホームページとほとんど変わらない。
などと偉そうなことばかり言ってはいられないので、実際にビジネスにソーシャルを具体的に生かしてみたい。
IBMでは社員が、個人の力をネットでビジネスに生かすツールが沢山提供されている。(もちろん用意されているガイドラインは守る)
まず、企業の個人として進めていくということで、Web名刺を利用してみることにした。 私が使えるWeb名刺は、Rep Page (旧 Blue Direct)と呼ばれ、以下のようなページになっている。
http://www.ibm.com/connect/ibm/jp/ja/resources/kenjiroy/
検索で、
・ Blue 吉田 賢治郎
または、
・ Rep 吉田 賢治郎
とすれば、検索結果の一番上に上のような私のページが表示されるだろう。
私の所属する部門、実名、写真(少々古いが、、)が表示されている以外は、人間広告塔にしか見えないが、普通の企業ではありえない、個人と個人を結ぶための要素が隠れている。
個人の力を生かすために、主に、以下のような、コミュニケーションツールが用意されている。
機能を並べると、
・簡易ブログ
・私へのメール送信
・私との個人的なチャット(私が応答可能な時のみ機能が表示される)
・私の電話番号
・私とのプレゼン共有、ビデオ会議
・私の個人のツイッターのタイムライン表示
・私個人のFaceBookリンク
・私がセレクトしたお勧め情報やイベント
(マーケティングが提供してくれる情報を私がセレクトするだけ)
のような「私、個人」とのコミュニケーション機能が用意されいてる。
お客様は、それぞれの担当営業のサイトに来ていただければ、
・最新のイベント情報、製品・ソリューションの情報確認
・個人ツイッター、FaceBookを見て「人となり」を知る
・営業にメール、チャット、電話でコンタクト
・必要に応じて画面共有の部屋に入りWeb上でプレゼン
など、クイックにサポートを受けることができるのだ。
恐らく、機能としては、驚くほどのものではない。
しかし、機能的に出来ても、会社の個人を、これほどオープンにする戦略と、それを許す企業文化を持てる企業がどれほどあるだろう。
このサイトは、使い方によっては、気軽に営業担当とコミュニケーションをとりたいお客様にメリットがあるだけでなく、
営業にとってもメリットが多い。以前、「ibm.comブログ」という企業ブログを構築したが、その時には、全ての記事を自分で作成しなくてはならず、忙しい営業には、記事の投稿の継続が課題となっていた。
しかし、このサイトなら、中央に自分の簡単な メッセージを定期的に入れれば、その営業に関係のある情報(担当製品の広告、イベント情報)が自動的に配置され、必要に応じて営業がセレクトするだけなので、無理なく続けられることが できる。
また、個人のツイッターの最新のタイムラインが右に表示されているので、企業ブログにわざわざ、個人的な記事を書かなくても、営業マン個人を身近に感じていただけるはずだ。
この、社員個人とソーシャルな力を結びつけるチャレンジが、どこまでビジネスや顧客満足度向上に貢献してくれるかは、まだ、未知数だが、新たな取り組みをビジネスに結び付けようという、チャレンジ精神そのものに大きな価値があるのでは ないかと個人的には考えている。
今後、
・それぞれの機能が社内のシステムと、どのように連携しているか
・これを中心にどのようにソーシャルにもっていくかの私個人の試行錯誤
を紹介したい。
○ IBMのWeb名刺からのチャットはどうなっているのか ~ 企業の個人としてソーシャルを試してみた(2)
注。このサイトの掲載内容は吉田賢治郎個人の見解であり、必ずしも私が所属する会社、組織、団体の立場、戦略、意見を代表するものではありません。
<私の部のメンバーのWeb名刺(一部)>