オバマ新大統領と麻生総理を比較する暇があったら、、、
今日の深夜は、オバマ新大統領の就任演説とオーランドで行われているLotusphreライブを見た。その興奮が冷めず寝付けないので、ブログの記事を書くことにした。
Lotusphereに関しては、ITmediaの浅井さんがレポートしてくれているので、その他の情報も合わせて後日整理してお伝えするとして、オバマ大統領の就任演説について触れておきたい。
*朝8時にgooニュースに「努力と責任感で「どんな嵐にも耐えよう」オバマ大統領の就任演説 全文翻訳」
が出ていたので、就任演説内容はgooニュースの引用におきかえました。 8:15
ビジネスマンとしての私の心を打ったのは、以下のくだりだ。
「働くよりも楽をしたい人たち。富や名声の楽しみだけ求める人たち。そういう人たちは、私たちの旅路には向かない。それよりも、長く険しい道を登って、私たちのこの国を繁栄と自由に向けて引き上げてくれたのは、危険を恐れない人たち、実行力ある人たち、ものを自分の手で作る人たち、そういう人たちでした。中には功績を賞賛された人たちもいますが、多くの場合は、決して名声を得ることなく地道に働き続けた人たちなのです。」
特に「危険を恐れない、実行力のある人たち、ものを自分の手で作る人たち」「地道に働き続けた人たち」というのが私にはとても響いた。
昨年は“楽に稼ぐ秘訣”のような本が持て囃される一方、“自分の能力と現場で実行していく力を高める”ため本も多く出た。 これからは、
必死で考え、現場で実行できる人の方が大きな価値を発揮できる時代になるのだと強く感じた。
「私たちの能力は衰えていない。けれども、何もせずに済む時代は終わりました。」
これは、全ての企業、組織のキックオフに使える言葉だろう。 社内外の抵抗勢力をも見方につけてChallenge、Innovationを行うことがじゅうようなのだろう。 何しろ実行力だ。
「商業を支えて私たちを結びつける、道路や橋、送電網やデジタル回線を作ります。科学を本来の地位に復権させ、医療の質向上と価格引き下げのために最新技術を駆使していきます。私たちは、自動車を走らせ工場を動かすために、太陽と風と大地のエネルギーを活用していきます。そして私たちは、新時代の要求に応えるよう、学校や大学を改革していきます。どれもできることばかりです。どれも、これから実現していくのです。」
Greenが掛け声だけだった時代から、ITと代替エネルギーを利用して具体的に、生活、医療、教育、自動車、工場を改革するという話だ。 IT業界でもGreenがビジネスになると言われてきたが、単に電気の使用量を下げるというだけではなく、ITがGreenに直接貢献していく時期が来たことを感じさせられる。 また、医療、教育に関するITの役割も大きくなるのだろう。ニューディール政策のIT版ともいえよう。 自分たちのビジネスが直接、世の中に貢献できると考えると仕事の遣り甲斐も大きくなる。
そして、私の知る限り、歴代大統領が誰も語らなかった、アメリカらしくない、まったく新しいメッセージだと感じたのが以下である。
「貧しい国の人たちへ、誓います。みなさんの畑を豊かにし、清潔な水が流れるよう、飢えた人々を満たし、知識を求めてやまない頭脳に栄養を与えるよう、私たちはみなさんと一緒に働きます。そして私たちのこの国と同じように比較的豊かだと言える国には、こう申し上げます。私たちの国境の外で苦しんでいる人々に、もうこれ以上無関心でいるわけにはいきません。またこれ以上無思慮に、世界の資源を使い続けるわけにもいきません。世界は変わったのだから、私たちもそれに合わせて変わっていかなくてはならないのです。」
この中で、「知識を求めてやまない頭脳に栄養を与える」を加えたのは、何より素晴らしい。
そして、次の言葉は、私の会社の机に張り、子供達やチームメンバーに送っておきたい。
「難しい仕事に全身全霊を尽くすことほど、心が充実し、人格を作り上げてくれるものはないのだとしっかり認識した上で、進んで喜んで責任を受けいれる」
朝、こんなことを娘たちと話していて、私が長女に
「麻生さんとは全然違うね。どうしても見劣りする」
と言ったら、妻から
「おなじ40才代なのに、オバマさんは大統領になっているのに、ここにいるおじさん(私のこと)は、まだ、単なるサラリーマン。全然違うわねー。島耕作は社長になったらしいわよ。」
といわれた。
正直、妻の言葉に腹が立ったが、よく考えれば私も麻生総理が置かれる環境(大統領制ではない、目立つ人を叩く国民性など)を考えもせず、麻生さんと、オバマさんを比較していた。
他人の批評をする暇があったら、”自分の能力を高め、自分の持っている能力を誰かの役に立つために使う方法を考え、すぐに実行に移す”ことが大切だと、オバマと妻に教えられた次第だ。
小学生の息子が、「エコ!エコ!」と言いながら電気を切っている。