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No.5 分析と“アート”の融合② ~ ラ・フォル・ジュルネに参加して

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ラ・フォル・ジュルネ(「熱狂の日」音楽祭)に、5/3(日)夜参加しました。行かれた方も多いと思いますが、今年のテーマは「バッハとヨーロッパ」でしたね。バッハはあまり聴いたことがなかったので、浮き浮きしながら出かけました。

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「ルネ・マルタンのル・ク・ド・クール(ハート直撃コンサート)」というプログラムを聴きました。ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV1042、ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調BWV1048などの5パートに分かれていました。

澄み切った音色で(陳腐な表現ですが!)、心が洗われるようでした。バッハが生まれたのは1685年で、300年以上前。もちろん、オーケストラの楽器からして当時とは違うので、その音色は異なるでしょう。しかし、時を越えて今でも心に染み渡り感動を与えるのは、信じられないことです。

5パートのひとつに、ジャズの小曽根真(ピアノ)と中川英二郎(トロンボーン)が登場しました。最初はバッハを弾き(うまいなあ!)、後半は彼らの真骨頂のジャズになりました。その見事な予期せぬ迫力に、心が震え痺れましたね!観客は皆、大拍手!

芸術とは、人の魂を震わせるもの。それは人間の持つ原初的な精神の礎。それに迫るものだから、震えるのだと思いました。

シルク・ドゥ・ソレイユの肉体で表現する世界と、ラ・フォル・ジュルネの音楽で表現する世界。いずれも私の精神に直接ズバッと切り込んできたのでした。

「分析の技術と“アート”の感覚――意外かも知れませんが、この両方がないと真の「知」にはならず・・・」と前回書きました。人が頭で考え何かを生み出す時、“論理”プラス“アート”(一瞬のひらめきや感覚的な創造力)が融合してはじめて、よりエクセレントな結果が出るということ。

企業の内外で発生するデータを分析し、ビジネスに活用する、意思決定に生かす・・・その分析には、日次で売上動向を見るようなあらかじめ定義された定型分析と、顧客・商品・組織・地域などのいろいろな切り口でユーザーが自由に見る非定型分析があります。(OLAPやデータマイニングもありますが、これは別の機会に)

非定型分析には、分析してはじめて見えてくるものがあります。そのため、非定型分析の方がユーザーにとってはより重要です。しかし、日本人はあまり得意ではないようです。

何故でしょうか? 「経験と勘」の世界は日本人のお家芸です。だとしたら、非定型分析こそ「経験と勘」でやればできそうですが、そこには壁がありますね。データを見るという勘ではできない論理的な「壁」です。

しかし、その「壁」を越えられれば、日本人は元来、世界に誇るべき優れた美的感覚を持っているので、真の「知」に進化させることができると思いますね!非定型分析に美的感覚を駆使して、新しい発見をしましょうか!

このブログは、毎週金曜日の正午にアップしていますが、来週は14 DWH&CRM EXPOが開催されるので、それに合わせて5/12(火)にもアップし、データウェアハウスのことについて書きたいと思います。ご期待(!?)くださいませ。

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