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情報活用と意思決定について、日々考えていることを綴ります

No.21 星の友情★情報活用の本質

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年初から、旧友に会ったり、メールをいただいたりすることが多いと書きましたが、今も続いています。いつもは離れ離れですが、久し振りに再会して健闘を称え合い、そしてまた別れていく。そんな話しから。

●星の友情

中学校の同窓会から始まり、大学のクラブの同窓会、12年前の1998年に開催されたTeradataのユーザー会であるPARTNERS 98の参加者との同窓会、10年以上前のマーケティング勉強会のメンバーとの再会、以前仕事で知り合いになった大先輩との再会等々、偶然ですが集中しました。

ニーチェの「星の友情」という言葉を思い出します。「我々は敵同士であっても、星の友情を信じよう!」という言葉は、ワーグナーとの決別を表わしたものですが、しかし私はこの美しい言葉に惹かれています。

この言葉を、単なる再会時の卑近な感情に置換えるのはニーチェに失礼かもしれませんが、皆、それぞれの道を精一杯歩み、元気に活躍していました。

例えば、PARTNERS 98の同窓会は毎年行っていて、私にとっては本来仕事上のお客様ですが、今や仕事に関係なく交流しており、かけがえの無い尊敬する方々です。マーケティング勉強会の方々は、現在大手企業のマーケティングのリーダーです。マーケティングの裏話等、教わることが一杯ありました。

そのようにして、お互いを称え合い、またの再会を約して別れて行きました。皆さんとの星の友情を信じ、私もそれまで頑張ります!

●大先輩の卓見

以前仕事で知り合いになった、大手ITベンダー、機械メーカー等の役員を歴任した大先輩とお会いした時のこと。名古屋に本店がある有名な蔵元直営のお店でご馳走になりながら、興味深い話しを聞きました。

彼が言うには、営業力アップの方策として、トップセールスマンをベストプラクティスとして形式知化しようとしても、結論は「それは出来ない」だったというのです。私は「えっ!?」と思いました。セールスを強化しようとしたら、まずそれを考えるからです。

「トップセールスマンは、自分の成績がトップである理由を知らない。すべて暗黙知の状態で彼の頭の中にあるのだ」と。「ははあ、なるほど、真似はできないのだということですね」と私。

そして、私のライフワークである情報活用について、話が及びました。

「過去のデータをいくら分析しても意味が無い。過ぎ去ったことだから。そうではなく、『予測』しないといけない。明日どう行動すれば良いか『予測』しアクションを決める。そういう風に、データウェアハウスは活用しないといけない」「仮説・検証が大事だ」

彼はデータウェアハウス分野の専門家でも何でもないのですが、情報活用の本質を見事に突いたのでした。トップセールスマンだった彼は、稀に見る形式知化が出来ている方でした!

情報活用と意思決定のエバンジェリスト④ ~情報活用と意思決定の本質~

経営課題を解決し、業務改革・改善を行うためのひとつの答えが、情報活用と意思決定の推進であるとNo.19で書きました。情報活用と意思決定は、経営の“ドライバー”だということですね。

その方法として、前回はデータ統合の必要性と要諦の話をしました。しかし、それでビジネス課題が万事解決するかというと、そうは簡単には行きませんね、残念ながら。

ITは人をサポートするものです。ITは現代の経営にとって必須ですが、ITを導入したからと言って、それだけでビジネスが成功するという訳ではありません。それは必要条件ではありますが、十分条件では決してないですね。データ統合も例外ではありません。

そうです。情報活用と意思決定という“ドライバー”を動かすのは、言うまでもなく、“人”です。いかに、“人”がITを駆使し、ビジネスを推進するのでしょうか。キーワードは3つあります。

① リーダーシップ

② 組織と現場

③ 業務と文化

次回以降、それぞれについて考察します。

●「15回データウェアハウス&CRM EXPO」で講演します!

来る512日から14日に開催される「第15回 データウェアハウス&CRM EXPO」(会場:東京ビッグサイト)において、初日512日(水)9:50からの「DC-2 データウェアハウス入門」で、次のタイトルで講演します。

「はじめてのデータウェアハウス ~データウェアハウスとは何か? 目的・定義から最新活用法まで~」

初心者向けになっていますが、リアルタイムやイベント・ベースド・マーケティング等の最新の活用法まで網羅した内容ですので、データウェアハウス構築経験のある方でもお役に立つと思います。奮ってご参加くださいませ!

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