No.1 あなたは情報活用していますか?
はじめまして。
金井啓一と申します。
本日より、ブログを始めさせていただくことになりました。よろしくお願いします。
現在、一昨年秋にNCRコーポレーションからスピンオフしたTeradataコーポレーションの日本法人である、日本テラデータでデータウェアハウス・ビジネスをしています。
データウェアハウス・ビジネスというのは、言い換えれば企業における情報活用と意思決定に関するビジネスです。例えば、顧客の購買情報を分析し今後の販売予測を行うために、データウェアハウスを中心とする分析環境を提供します。
販売するのは、その企業のコア・コンピテンシーによって違いますが、データウェアハウス・サーバー、データベース・ソフト、ビジネスインテリジェンス・ツールなどの製品だったり、コンサルティング、構築、運用、保守などのサービスだったり、様々です。
日本テラデータは、自社製品を中心にそのすべてをビジネスとしていて、私はその中でも現在は上流のコンサルティングやエバンジェリスト活動を行っています。
ブログのタイトル「“ソムリエ”金井の情報活用よもやま話」は、情報活用と意思決定に関して日々考えていることや、折に触れ感じたことを書こうと考え、名づけました。“ソムリエ”という言葉は、ワインが好きなこと(好きなだけですが)と、日々コンサルティングとエバンジェリスト活動をしているので、ワインのソムリエならぬ“情報活用ソムリエ”になろう!というつもりでつけました。
今や、ビジネスに携わっている人は皆ITを利用していますね。ITの使い方は様々ですが、主に業務の自動化や生産性・効率性アップのために使われているように思います。
一方、私たちはITそのものを仕事の質をあげるために、また知的生産を行うために使っているでしょうか? 情報を中長期の戦略を立てるために、あるいは目の前の仕事をこなす意思決定のために使っているでしょうか? 皆さんはどう思いますか?
そこに、私はビジネスにおけるITの大きな課題があると感じています。知的生産力の向上、戦略立案能力や意思決定力の向上は、目の前の収益を上げるだけでなく、新しい商品・サービスの開発や品質向上に繋がり、更にまったく新しいビジネスモデルさえ生む可能性があると思うのです。
日々の仕事の中でお会いする様々な企業の方が、皆一様におっしゃることがあります。「毎日社内で発生している情報をうまく活用できていない。情報を元に意思決定ができていない」と。この分野は最近非常に重要視されているにもかかわらず、ほとんどの方が同じことを言うのは何故でしょうか?
一方で、情報活用をうまく進めている企業もあります。例えば、ダイレクトメールのヒット率は通常2-3%ですが、10%以上を達成して収益を上げている小売業、全世界の部品在庫が6分の1になった製造業、顧客の離反率が競合企業に比し極めて低いサービス業・・・すごいですね!これらを本当に実現している企業があるのです。そのような企業は何が違うのでしょうか?
このブログでは、「情報活用と意思決定」のあるべき姿を追求し、私自身が各企業の現場で経験したことや、その中で日々考えたこと、感じたこと、あるいは問題提起を皆さまに発信し、問いたいと思います。今後どのような展開になるのか、私自身もまったく分かりません。期待半分、不安半分といったところですが、是非、末永いお付合いをお願いします。