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情報活用と意思決定について、日々考えていることを綴ります

No.2 PDCAサイクルを回し、仮説を立てていますか?

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先日、情報活用と意思決定について、様々な業種の方と意見交換しました。いろいろな課題や悩みが出ましたが、その中でほとんどの方が同意した意見がありました。

PDCAサイクルの内、PDCまではできているが、A(改善)ができていないということ。Aの仮説が立てられないということでした。皆さんはいかがでしょうか?

Aができないというのは、「改善策を具体的に策定できない」ということです。例えば、事業部で販売目標を前年対比20%アップにしたとします。このストレッチな目標を達成するには、従来のマスマーケティング手法ではなく、ヒット率の高いターゲット・マーケティング手法を導入することが必要です。

顧客の属性データはもとより、購買履歴データやウェブ上の行動履歴データなど、様々なデータを収集・分析し、購買確率の高いターゲット・セグメントを割り出し(P)、キャンペーンを打ちます(D)。その結果を評価し(C)、予想以下だった結果の原因分析をし、改善案を出します(A)。

問題は改善案が出ないことで、どういうターゲティングをしたら良いか簡単には分からないからです。また、そもそも最初の(P)の段階でうまくターゲットを設定できていたか、という問題も出てきますね。

では、どうすれば改善案の「仮説」を立てられるのでしょうか?

それは、ビジネス目標に関わるあらゆる状態や変化を把握し、施策結果の状況を客観的に正確に観察することに尽きます。そうすれば、自ずと「仮説」は見えてきます。

例えば、最初の(P)の時は、顧客の年齢などの属性中心にターゲティングしキャンペーンを実施していたとします。しかし、その結果をよく分析すると、若年層向けと思っていた商品が意外な年齢層にも売れている兆候が見られました。そのため、年齢などでターゲティングする「仮説」はやめ、これまでの購買商品やウェブログなどの行動を中心にターゲティングし直すことによって、新しい「仮説」を創り出すというのがひとつの方法です。

仮説をうまく立ててPDCAサイクルを回している企業は、実は毎回成功しているわけではなく、失敗することも多いのが実状です。表に出る成功事例は、何十回、何百回もトライ・アンド・エラーを繰り返した結果ですね。

この繰り返すことができるだけのエネルギーと斬新な知恵を生み出す力、そして失敗しても許される企業風土を持った企業だけが成功への鍵を持っているのだと、私は考えています。

ところで、日本テラデータのユーザー企業である十六銀行の記事が4/14(火)に掲載されました。「マーケティング用の顧客管理・分析システムとコールセンターで利用するCTIシステムの顧客DBを統合」とあります。

私も10年以上前から、折に触れ必要性を述べていた「マルチチャネル統合」の例です。日本でもようやく始まりました。海外では、例えば通信大手のat&tは既に実施しています。

記事には、「日常のコールセンター業務で発生する情報をリアルタイムでデータベースに反映させながら、顧客データの分析や営業戦略の立案ができる」とあります。分析と立案、まさに「仮説」ですね。今後の成果に期待しています。

さて、第2回目のブログが終了しました。まだ2回ですが、ブログを書くと決めてからは、電車の中でもワインを飲んでいる時でも、いつも情報活用と意思決定について、“自然に”考えを巡らしていました。自分の頭の中を整理する良い機会になっていることに、自分でも驚いています。

しかし、それは奥が深く、なかなか私の目指す『「情報活用と意思決定」のあるべき姿』に辿りつくには時間がかかるだろうなあ、という感慨もあります。

初回は、満開の桜が散りゆく姿を眺めながら書いていましたが、今はすでに瑞々しい葉桜です。今年の桜は例年になく、桜色が濃く深いように感じました。美しく深みのあった桜の花と同じように、このブログも深みが出るようにしたいものです。

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