オルタナティブ・ブログ > 開米のリアリスト思考室 >

「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

教えてくれる人がいないというのは悲しいこと

»
今から20年ぐらい前の話です。

ある会社で、新入社員のA君がある部署に配属されて、仕事を始めていましたが、しょっちゅう先輩に怒られていました。怒られている、というよりは、ボロクソに言われている、というぐらいの勢いで。

気になってどうしたのか聞いてみると、「教えてもらってもよくわからなくて、うまく行かないんです・・・」と、力のない返事が返ってきます。もう少し突っ 込んだ質問をしてみると、どうやらA君はITシステムの一番のベースになる技術的背景をほとんど教えられていないようでした。

ああ、こりゃまずいなあ、と思ったものの、かといって私が代わりに教えている余裕もなく、参考書をいくつか渡すぐらいのことしかできませんでした。数日 後、いつものようにボロクソに怒られて自席に戻ってきたA君の手ははっきりわかるほど震えていました。翌日から彼は会社に来なくなりました。

A君は根性がなかったのでしょうか? それとも、頭が悪かったのでしょうか? ・・・・それとも、本来必要な教育をきちんとすることができなかった、「会社」が悪かったのでしょうか? 主な原因がどれなのかはわかりません。あるいはすべてが当てはまるのかもしれません。

いずれにしても、A君は自信を失って去っていきました。
彼にも悪いところはあったかもしれませんが、会社が「新人に教える体制」にはなっていない、という問題も間違いなくあったと思います。

まあ、中小、というよりは小企業で「教育体制」を期待するのはそもそも無理なケースが多いのは確かです。それでも、もう少し何とかならないものか、何とかできないだろうか・・・と、私は残念な思いを感じていました。

今から思えば、その時の私の「何とかならないものか・・・・」という思いは、A君のために思ったというよりは、私自身が昔から「教えてくれる人がいない」という悲しみを感じていたからのようです。当時はあまり自覚していませんでしたが今はそうだとわかります。

何にしてもその頃から私は「専門的な知識・技術を人に教える」ことを課題として考え、工夫していくようになりました。「図解」をするようになったのもその一環です。

そして、これからは私が作ってきたコンテンツをもっと世の中で広く利用してもらえるようにするために、自由に二次利用可能な形で公開することにしました。

こちらがそのためのサイトです。
IdeaCraftWikiResources
http://ideacraft.jp/pkw/

私が研修で使っている練習問題を難易度等で分けて掲載を始めてます。

こうしたコンテンツの集積をブログでやっていこうかとも考えていたのですが、どうもブログよりもwiki系のほうが体系的なコンテンツ集積には向いているようなので、wikiクローンを導入したわけです。

基本的に二次利用フリーですので、個人利用・社内勉強会等でご利用ください。

ちなみに、既に掲載済みの練習問題は10個程度ですが、実際には過去に私が各社の研修で使った練習問題は200個ぐらいはあります。一気に全部載せるのは無理なので少しずつやりますが、「こんな問題ありませんか?」と要望いただければそれを探して先に載せることは可能なので、遠慮無くご要望ください。
この記事のコメント欄でもいいし、wikiサイトのほうの「問い合わせ」フォームにいただいてもかまいません。

どうぞ、よろしくお願いいたします。


【お知らせ】
> 誠Biz.ID 連載「研修に行ってこい!」 および、誠ブログ「ひといくNow!
> ~人材育成の今とこれから~」 でもおなじみの原田さんが代表を務める
> Six Stars Consulting (株) 様主催、私、開米瑞浩が講師で、
> 「職場で教える力を高める」ことをテーマとするセミナーを開催します。
>
> 開催日時:6月22日10:00~17:00 会場:大手町((株)アイティメディア内会議室)
> 「職場で教える力を高める 専門知識、技術を若手社員に教えるコツ」
> →詳細ご案内ページ http://www.six-stars.jp/seminar/skillup_specialty.html
>
> 職場の技術継承に悩める先輩社員、人材育成担当の方、ぜひご来場ください。

Comment(0)