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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

4Dシネマって正直どーよ? 感がありあり

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先日、シン・ゴジラを見に(2回目の鑑賞!)、ある映画館に行ってきたんですが、その際、なにやら4Dというのがあるということを聞いて、物珍しさもあってそっちを選んだのですよ。

4D といっても MX4Dと4DXという2種類あるそうですが、私が見に行ったのはMX4Dのほうでした。

それで、まあ率直な感想を申し上げれば。

「いらん」

の一言。

といっても、実験的技術としてはありだと思います。

ただ、商品としての洗練さはまだまだまだまだ発展途上だなあと思った次第です。

端的に何がいけないかを列挙すると

水しぶき(&エアーブラスト)は邪魔

メガネを掛けてることもあって、率直に言って映画を見る上では邪魔でした。メガネなしだったとしても、映画を見るときに顔に水しぶきかけて欲しいとは思いません。劇場によっては水しぶきを止めるスイッチが座席についてるらしいですが、私が行った劇場にはそれはなかったので、水しぶきを止めるために上映中噴射口を手でブロックせざるを得ませんでした。

もしかしたら「水しぶきを止めるスイッチ」に私が気がつかなかっただけかもしれませんが、たとえそうだったとしても、客がそこに気がつかないようなUIであるという時点でダメだと思います。

振動を使いすぎ

シートポッパー、レッグティクラー、バックポーカーなどいくつかの振動系の仕掛けがあるようですが、率直に言ってのべつまくなしに使いすぎ。「こーいうことができるようになったので、使えそうなところには全部使ってみました~」な感があって、映画そのものと統合されたコンテンツにはなっていなかったですね。

まあ、実験的には面白いと思うので、今後そういうダメな部分はいずれ洗練されていくのだろうとは思います。

ですが現段階では、「技術的に可能だからやってみました」で突っ走ることの怖さをしみじみ感じるコンテンツでした。

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