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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

振り返ってみれば、回り道が役に立つこともある

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ある本に書いたコラムなんですが、たまたま久しぶりに読み直してみると我ながらちょっといいことを書いているような気がしたので(自画自賛)、転載させていただきます(^^)/

なお、「ある本」というのはこの本です

ITの専門知識を素人に教える技 開米瑞浩、森川滋之 共著

この誠ブログでもおなじみの森川滋之さんと私が共著で書いた一冊。「IT技術者に専門知識を教える」ことに悩んでいる方はぜひご覧くださいね。

↓では、コラムはこちら

コラム: 今この瞬間だけでもいい。本気でやろう


 突然ですが、私は引っ込み思案で人見知りで口ベタな人間です。

 ところが、人に何かを「教える」ためには、「自信たっぷりに断言」しなければいけない場合がよくあります。「おいおい、オレにそんなことができるわけがないじゃないか」と、10年前の私は思っていました。よもや自分が初対面の大勢の人の前に出て何かを「教える」仕事につくことになろうとは、われながらまったく予想していなかったのです。


 にもかかわらず私は2003年にどういうわけか「教える仕事」を自ら好きこのんで始めてしまい、現に5年間それで生計を立ててきたことになります。


 しかも、今あらためて振り返ってみますと、まるで初めから狙っていたかのように、過去のすべての経験がそこに生きているのですから不思議なものです。小説を書いていたこと、マンガの技法を研究したこと、認知心理学をかじったこと、数学と物理と将棋に熱中したこと、プログラミングに熱中したこと、中小企業診断士試験の勉強をしたこと、高校で演劇部の助っ人をしたこと、等々さまざまな経験がなぜか今ではすべて「教える仕事」の役に立っているわけです。もしかしたら、「引っ込み思案で人見知りで口ベタ」という性格も、本当は「教える仕事」に向いているのかもしれません。


 ただ、少なくとも言えるのは、私は前述の「さまざまな経験」を、期間の長短はあれすべて本気でやっていました。小説家にはなれなかったし、プロ棋士にも学者にもITコンサルタントにもなれず、とどれも結局ものにはなりませんでしたが、本気でやっていたのは確かです。だから現在それが役に立っているのでしょう。


 短い間でもいいんです。本気で考え、必死にアタマをブン回すこと、それが大事。そうすれば、その時はものにならなくても、意外な才能を発見できるかもしれませんよ?


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