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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

「こんなに詳しく教えてもらったことはいままでなかったです」

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こんにちは、開米です。

今日は、学習の成果を上げるために越えなければならない「壁」の話を書きます。

今から25年ほど前、私が高校を卒業した直後のこと。
高校での数学担任の先生の家に招かれて遊びに行ったところ、先生のお子さんが出てきて「物理を教えてください」と言われて面食らったことがありました。
まあ、当時の私は数学・物理オタクのようなものだったので、じっくり丁寧に教えてあげました。

するとその子は「こんなに詳しく教えてもらったことはいままでなかったです。やっとわかりました!」と言うんですね。

まあ、それはそうだろうな、とは思いました。

ちょっと、私がイメージする学習曲線の図を上げてみましょう。

学習曲線

ヨコ軸は、学習量。ただし、「学習量」と言っても単に勉強時間という意味ではないですが、話がそれるのでその話は略。また別途書きます。
タテ軸は、学習の成果。

何かを勉強しようとするとき、最初のうちは「学習量」に応じて「学んだ成果」が出ます。Aのラインまでの間ですね。
ざっくばらんに言うと、単純なことをやっている間は「学習量」と「成果」が比例します。

ところが少し難しくなってくると「わからなく」なってきて、「いくら勉強してもちっともわかった気がしない」という時期がやってくる。
AからBまでの間がこの時期ですね。
で、ここで諦めてしまったらダメで、このA~Bの停滞区間を越えると

  あ! これも! あれも、そういうことだったのか!

と、一気に理解が進む時がやってきます。

だから、Aを越えた段階で諦めずにBまで集中して取り組んでいれば、それまでの蓄積が一気に報われて学習が進むんですが、

  Aを越えて諦めて次のテーマに手を出し、
  またAを越えて諦めてまた次のテーマに手を出し、
  また・・・

ということをやっていると結局どれも中途半端で、勉強すれどもすれども報われない、そんな状態になってしまいます。

ところで問題は、普通の学校の授業を真面目に聞いているだけだと、このA→Bの壁を越えられないということ。

いくつか理由はありますが、先生の話を生徒が聞いてメモを取る、というタイプの一斉授業形式の授業で、すべての生徒にA→B区間を越えさせるのは難しいのではないでしょうか。
少なくとも私はAから先の勉強は勝手にやってました。

学校の授業では物足りなかったので勝手にBのところまでやって、それで一気に理解が進む、という経験を私は高校卒業までにしていました。

だから、先生のお子さんに「物理を教えてください」と言われたときも、私が必要だと思うBのレベルまで集中的に、深いところまで掘り下げて教えたわけです。

すると、

  「こんなに詳しく教えてもらったことはいままでなかった」

という感想。率直に言って、やっぱりそうだろうな・・・と感じましたね。
普通の学校の一斉授業でBのレベルまでやる余裕なんて無いんです。
でも、それではテストである程度の点は取れても問題の本質に迫る知識は得られませんから、実生活への応用なんてできません。

だから、私はBのラインを越えるような「学習」ができる世の中を作りたいと考えています。

そのために必要なことがいろいろとありますが、その中でも一番の根底に来るのが「読解力・図解力」だと思うので、地道にそこに取り組んでいるわけです。

では、また明日(^^)/♪

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