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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

受験国語・英語には困ったものです

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あるお客様からこんなメールをいただきました。

> 受験国語や受験英語では、わざわざと言っていいぐらい
> わかりにくくて読みにくくて意味の取りづらい文章を設問に使っていました。
> 受験対策をすればするほど、わかりにくい文章ばかりを読むことになります。
> こうしてわかりにくい文章にばかり触れている期間が長ければ長いほど、
> わかりにくい文章しか書けない頭ができあがるのではないかと思います。
>
> せめて、わかりにくい文章をわかりやすくリライトする試験問題にするだけでも、
> だいぶ変わるのかもしれません。

まったくもってその通りだと思います。
だいたい国語教育ではビジネス実務文のようなものを例題に使いませんからね。小説やエッセイのような文学系のものばかりの国語教育で、企業実務に役立つ言語能力が身につくはずはないです。

文学系の教育をしなくていい、とまでは言いませんが、高校の国語の時間の半分ぐらいは、ビジネス実務系の文書でわかりにくいものや間違っているものを直させる教育があってもいいと私は考えてます。

実は何年か前、ある高校でディベートのクラスを受け持っている先生の依頼で、高校生を相手に「読解力・図解力」の講座を1回やったことがありました。

授業中の生徒のリアクションはイマイチだったのですが、アンケートを見てびっくり。

「こんなに頭を振り絞って考えたことは今までありませんでした」
「考える ってどういうことか、始めて分かった気がします」

等々こんな感想がいくつもいくつもありました。

これを見て、リアクション悪かったけど実はちゃんと通じてたんだな、と思うと同時に、やはり既存の文学系国語教育ではない教育が必要だしそれは高校ぐらいの段階でやるべきなんだと感じたんですよね。


そんなわけで、「高校の国語教育を改革しよう!」が私の密かな野望だったりします(笑)
という理由で、高校生・大学生対象の講座なら私はギャラ無しでやりますので、興味ある方はぜひコメントくださいませ。
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