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最新のITトレンドの情報を得るのにどのサイトを見ればいいでしょうか?

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「最新のITトレンドの情報を得るのに、どのサイトを見ればいいでしょうか?」

新入社員を対象にした「最新ITトレンド研修」で、必ずと言っていいほど出てくる質問です。皆さんならどう答えるでしょうか?

「どこか特定のサイトに頼ることはありません。そもそも、私は、最新のITトレンドを探すことを意識したり、努力したりしている訳ではありません。」

こんな話をすると、驚かれます(笑)。最新のトレンドなどと言うものは、どこかにまとめられているわけではなく、そもそも、かつての最新もあっという間に陳腐化する業界ですから、「最新ITトレンド」なるカテゴリーの情報が、存在すると考えるのもおかしな話しです。あくまで、こちらが「最新のITトレンド」と銘打っているだけのこと。

また、「最新」も人によって受け止め方は、まるで違います。例えば、「マイクロサービス、コンテナ、サーバーレス」は最新か?と言えば、「初めて聞いた」という人にとっては最新ですし、もう既に使いこなしている人にとっては、「いまさら」の話しであり、最新でも何でもありません。

「アジャイル開発」についても「新しい開発手法」だと思っている人たちが少なからずいます。しかし、「アジャイルソフトウェア開発宣言」が世に出たのは、2001年であり、その原点とも言える「The New New Product Development Game」と銘打った論文が、ハーバード・ビジネス・レビューに掲載されたのは、1986年です。

「最新」がなんであるかは、その人の知識や経験に大きく依存しているとも言えるわけです。

私が、「最新ITトレンド研修」と銘打っているのは、こんな現実を踏まえた上で、受講者がどんな属性、あるいはバックグラウンドなのかを考えて、勝手にカテゴライズしているに過ぎません。

ただ、それだけでは、「最新」の冠を頂くにはおこがましいので、例えば、「生成AI、基盤モデル、AGI」や「Web3」、「メタバース」といった、だれもが「最新」と感じてもらえるテーマを織り交ぜるようにしています。

「最新のITトレンドの情報を得るのに、どのサイトを見ていますか?」

冒頭の質問への答えですが、私は次のように回答しています。

「最新であるかどうかを意識する必要はありません。まずは、自分が何を知りたいのか、何を学びたいかを決めることです。あとは、GoogleChatGPTBardなどを使えば、必要な情報を提供してくれます。つまり、"何を知りたいか"にふさわしい情報源を教えてくれます。」

「なによりも、一般論としての"最新"が何かを定めることは難しく人によっても違います。しかも、最新は、日々更新されています。"最新"のほうがかっこいいかも知れませんが、先ず皆さんが学ぶべきは、基礎と基本です。表面的な言葉に踊らされるのではなく、そういう"最新"が登場する背景や理由、本質を学ぶ努力こそ必要です。」

では、どうすればいいのでしょうか。

「まずは、目の前の仕事をしっかりとこなすことです。そして、その仕事を成し遂げるための知識をむさぼるように集めて下さい。なによりもネットに頼らないこと。本を読むことです。基礎や基本は、本でしっかりと学ぶことですね。そして、最新のエッセンスをネット補うのが効果的かも知れません。」

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「自分のやるべきことを深掘りすれば、必要とする知識が増えていきます。結果として、幅広い知識を得られます。最新はその中に含まれています。」

いまやるべきことを徹底してやることです。そうすれば、やれることが増え、やりたいことが見つかるかもしれません。やるべきことを追求することなく、表面的な最新を追いかけ、基礎や基本、すなわち本質を知らないままに限られた知識の中で妄想して答えを探すのは辞めた方がいいですね。

最新よりも本質を求めることです。そうすれば、結果として使える知識が身につきます。そこには、自分にとっての最新もあるはずです。

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2022年9月30日電子版発売
斎藤昌義 著
A5判/384ページ
定価2,200円(本体2,000円+税10%)
ISBN 978-4-297-13054-1

目次

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  • 第2章 最新のITトレンドを理解するためのデジタルとITの基本
  • 第3章 ビジネスに変革を迫るデジタル・トランスフォーメーション
  • 第4章 DXを支えるITインフラストラクチャー
  • 第5章 コンピューターの使い方の新しい常識となったクラウド・コンピューティング
  • 第6章 デジタル前提の社会に適応するためのサイバー・セキュリティ
  • 第7章 あらゆるものごとやできごとをデータでつなぐIoTと5G
  • 第8章 複雑化する社会を理解し適応するためのAIとデータ・サイエンス
  • 第9章 圧倒的なスピードが求められる開発と運用
  • 第10章 いま注目しておきたいテクノロジー

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