【図解】コレ1枚でわかるIoTで変わるビジネス価値
IoTを「ビジネス価値」という視点で、3つに整理してみました。
連続型ビジネス
IoTが普及する以前、製品をつくる製造業者は、作った製品を顧客に販売してしまえば、その製品を買った顧客との接点はほとんどありませんでした。精々、TVなどのマスメディアを利用した広告などの一方的なものばかりで、双方向と言えば故障や使い方の相談など、困ったときだけ顧客から電話をかけてくるコールセンターぐらいです。しかし、IoTによって製品を販売後も、製造業者が顧客との接点を直接持つことができるようになります。さらに顧客が製品をどのように使っているかといった事実を把握できるようにもできるようになります。またインターネットを介して、ソフトウェアをアップデートすることで、機能や性能を継続的に向上、改善させられるようになります。顧客は、買った時点でのモノの機能や性能だけではなく、買った後のサービスの善し悪しも含め、モノの価値を評価するようになるでしょう。
このようにIoTは、お客様との関係を連続的・継続的なものに、モノに対する価値基準も変わってしまいます。
未来対応型ビジネス
IoTによって膨大なデータが集まりますが、それを解析することでこれから起こるであろう様々なことを予見することができます。例えば、自動車、建物の空調機器、航空機のジェット・エンジンなどの機械に組み込まれたセンサーが継続的に送り続けるデータを分析することで、以前に故障したときと同じような規則性が見つかれば、故障の可能性が高いと判断できます。そして、それがいつ頃起こるかを予測し故障する前に点検・修理を行えば、事故やトラブルを回避することができるようになります。
昔と違ってデータ量が膨大であり、その種類も多様であることがIoTで集めるデータの特徴です。そのため些細な変化を見逃すことはありません。一方で、故障の発生とデータの変化との組合せは多様で複雑になり、例え規則性があったとしても人間の経験や勘に頼って見つけることはできません。その役割を変わってやってくれるのが人工知能です。人工知能は、故障とデータの変化との関係を示す規則性を膨大なデータとその多様な組合せの中から見つけ出してくれます。そして、これから起こるであろう故障を予見することができるのです。
このようにIoTは、未来を予見し、これまでに無かったビジネスの可能性を生みだすのです。
エコシステム型ビジネス
IoTはモノやヒトの状態や変化をデジタル・データに置き換えネットを介してクラウドに送り出します。クラウドに蓄積されたデータは、人工知能によって解析され、その結果を活かしたサービスは、さらにクラウドで動いている他のサービスとつながり連携して、新たなサービスを生みだします。「エコシステム」とはそんなデータやサービスの相互連鎖・連携によって生みだされるビジネスの生態系を表す言葉です。
モノにセンサーを組み込み、データを収集し監視するという仕組みはIoTという言葉が登場する遙か以前からありました。1964年に開通した新幹線、1974年に運用が始まった「地域気象観測システム:アメダス」、1970年代に始まった生産設備の自動化などでも、同様の仕組みが使われていました。しかし、それらはどれも特定の業務目的に特化した仕組みで、他のサービスで再利用されるといったことは想定されていませんでした。
IoTがそれらと本質的に違うのは、センサーを搭載した機械やモノの数が桁違いに多いことに加え、インターネットやクラウドというオープンな仕組みの上で使われ、お互いにつながり、新たな価値を生みだすことになりあります。例えば、
- あなたが持っているスマートフォンのGPSを使えば自分の位置が分かります。そんなGPSのデータを大量に集め、その移動時間やルートを解析することで、地図上に「道路の渋滞状況」を表示させることができます。
- 自動車に組み込まれたセンサーによって運転手の運転の仕方を分析し、その運転手個別に省エネ運転や安全運転のアドバイスを行うことができます。さらにそのデータを保険会社と共有することで、安全運転をしている運転手の保険料を割り引く自動車保険が登場しています。
- スマートフォンの専用アプリで玄関の錠を開閉できるスマートロックのデータから、在宅しているかどうかが分かります。宅配会社がそのデータを共有できれば配送の無駄がなくなることから、それを許可してくれる家への配送料金を安くすることができます。
このようにデータで様々なサービスがつながることで、これまでに無かった新たな用途が生まれてきます。
IoTを活用することで、ビジネスのエコシステムが築かれイノベーションが生まれます。そして、これまでには無かった便利で効率のよいサービスや社会システムが登場するのです。
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