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テスラの「非常識」に見習うべきこと

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「アメリカの電気自動車(EV)メーカー、テスラ・モーターズ は6月12日、所有する特許を全て開放すると発表した。」

特許訴訟が大きな経営リスクになっている米国にとって、これは極めて現実的な経営戦略のひとつと受け取ることもできる。しかし、それ以上に、知的財産を公共の財産と考え、それを広め、他の企業と共に改善と発展をさせてゆく上でのリーダーとなり、結果として自らのビジネスを大きくしようという戦略と受け取るべきかもしれない。

米国に置いて、OSSが広く受け入れられ、普及している背景にも共通するもがあるのかもしれない。

「技術リーダーシップは特許で決まるのではない。歴史が示すように、特許は手強い競争相手にとってはちっぽけな保護にしかならない。むしろ、能力の高いエンジニアを誘致し動機づけをする企業の能力により決まるのである。」

大企業によるベンダー・ロックインに挑戦する米国のベンチャー風土とも通じている。OSSもまた、こういう風土の中で、挑戦の機会を与え、能力の高いエンジニアがそこに集まり、完成度を高めてゆく。その過程は、人を育てベンチャー企業を育ててゆく、そして、彼等の価値をユーザー企業は正当に評価し、自社のイノベーションに役立てている。

このような気概が、テクノロジーのイノベーションを促し、世界のITビジネスを牽引する原動力となっている。

翻って、我が国を見れば、このような「非常識」を受け入れない企業文化がある。

たとえそれがすばらしいものであっても、これまでの企業活動の常識からは逸脱していると排除されてしまう。また、弱小、格下の小さな会社の挑戦は、社会貢献活動の一貫として応援しても、自社の本業とは一線を引き、本当の意味で育てようとしない。

OSSにしても、たとえプロプライエタリーに比べて安定して優れていたとしても、形式としての責任の所在がはっきりしなければ、自らのリスクを冒してまで使いたくないという「良識」が、その採用に抵抗する。

これを容易に変えることはできないにしても、なにかできることはないのだろうか。例えば、お役所は率先して予算の何パーセントかをベンチャーの製品やサービスを使わなくてはならないといった、法律的な縛りもあって良いかもしれない。

テスラのこの「非常識」が彼等の思惑通りに行くかどうかは分からないが、時代を先取りするチャレンジである。我が国でもこんな「非常識」がもっと生まれること、そして、それを観客席からの拍手だけでは無く、真に受け入れる人たちが増える社会にしてゆかなければならないだろう。

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