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営業の仕事に携わっている全ての人たちへ

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ビムーブは、法人向けにクラウド型の動画配信サービスを提供している。お客様は個人ではなく法人。いわゆるB2Bと呼ばれるモデルだ。2007年の7月に設立し、翌年41日から営業を開始した。昨年の4月から現在の社員2名による営業体制に移行したが、営業開始から3年間は自ら営業を担当した。創業当時は営業要員を雇える余裕がなかったので当たり前のことだったし、月次で黒字になるまでは営業を続けようと思った。

 昨年の4月頃から、少しではあるが黒字に転じ始めた。現時点でトータル260社以上のお客さまに契約をいただいている。当初の計画では軽く500社を超えていなければならないので、誉められた成績でないことは確かだ。それでも、最低限の目標である月次での黒字化は達成できたので、次の新しい目標に向かって動き出している。

 

■ 最初の月に契約してくれた3社のお客さま

営業を始めて最初の月の4月、とにかく1社でもいいから受注が欲しかった。営業を始める時に、毎月最低1社は受注するという目標を立てた手前、何が何でも最初から躓くわけにはいかなかった。当時、とにかく必死だったのを覚えている。幸運にも、最初の月は3社の受注があった。

1社目は今でも付き合いがある友だちが経営している託児所。起業した時から使ってくれるようお願いしていた。2社目は当時営業支援をお願いしていた会社が紹介してくれた音楽スクール。3社目は、昔から付き合いのある会社の経営者が紹介してくれた地方のインターネット放送局。残念ながら、友だちが経営している託児所以外の2社はもう会社自体が存在していない。

全てが100%コネに近い受注であったにせよ、自分たちの作ったサービスが市場に受け入られたことが本当に嬉しかった。そして、受注のために様々な人たちの協力があったことも忘れられない。当時、会社の正式な営業は私だけだったが、他の社員、友だち、取引先、その他ステークホルダーを含めた全ての人が助けてくれた。


 1件しか受注できなかった最大のピンチ

営業を始める際に立てた、毎月必ず1社は受注するという最低限の目標はおかげさまでまだ1度も途切れたことがない。23社しか受注できなかった月は何度かあるが、1社しか受注できなった月は1度だけだ。忘れもしない2010年の5月。

その月は受注を見込んでいたお客様3社から全て断わられてしまい、まったく受注の見込みがなくなってしまった。受注がゼロになってしまうかもしれないという危機感を最も強く感じた月だったのを良く覚えている。

とにかく受注が欲しかったので、片っ端から既存客、見込み客、代理店、取引先にお客様の紹介をお願いして回った。それでもすぐに契約してくれそうなお客様は見つからず、内心はもうこのまま1社も受注できないのではないかと覚悟を決めていた。

最終的に、その年の1月に出展したベンチャーフェアで名刺交換した会社が、自分たちのお客さまに導入したいという連絡が突然入り受注が決まった。そのお客様には今でも使っていただいている。


■ 営業に携わっている全ての人たちへ

営業コンサルタントでもなければ、営業が本業なわけでもないので、どこまで参考になるかはわからないが、営業の現場を離れてから見えてきたものがたくさんある。

・ 営業という仕事に誇りを持つ

営業の肩書をやめてコンサルタントの肩書のついた名刺を渡す会社がある。コンサルタントの肩書の方がカッコいいから社員が喜ぶというのが理由らしいが、これには反対だ。コンサルタントはあくまでもコンサルタントであり、受注に責任を持てるのは営業だけである。営業に携わっている人間は、営業の肩書に誇りを持たなければならない。どんなに優れた技術を持っていても、営業がいなければ会社は潰れてしまうのだから。

営業は、人間ととことん向き合えるクリエイティブな仕事だ。相手が人間であるだけに難しさもあるが、その分成功した時の喜びは大きい。成果が上がらない時は下を向きたくなるが、それも営業の面白さだ。経験したから言えるのだが、頭と体の両方を100%使い切れば必ず結果が出る。営業は必ず努力に報いてくれる仕事だ。

・ 第一印象の悪い相手ほど重要な顧客になる

電話口での対応がものすごく印象が良かったり、最初の訪問時にほぼ発注してくれそうな印象を与える相手ほど仕事にならなかったりする。「上司に相談してすぐ連絡します」とか、「お客さんを何社か紹介しますね」と言われて、連絡がきたためしがほとんどない。もちろん全くないわけではないが、連絡が来ない方が確率はかなり高い。

電話口での印象があまり良くなかったり、こっちがいくら熱心に説明しても反応が良くなかったりで、受注を全く期待していなかったにもかかわらず、数日後に突然電話がかかってきて発注してもらえることがある。そして、そんな風にして仕事を発注してくれたお客さまほど、その後も追加の仕事をくれたりお客を紹介してくれたりして関係が続く。

「営業は断られてからが仕事」とよく言われるが、これと相通じるものがある。相手のNGは仕事の終わりではない。相手の発するNGのサインにはいろんな意味がある。そのサインの意味を感じて、次にどう対応するかが営業のクリエイティブ性が問われる部分だ。反対に、深追いはやめるべきである。見込み客を1つ失うことを恐れて、本当は受注の可能性がないのにいつまでも追いかけても時間と労力の無駄である。難しいかもしれないが、この見極めが営業の醍醐味だ。

・ 良いものが売れるのではなく、本気で売ろうとするものだけが売れる

27年間の社会人経験の中で、自ら営業として扱った商品は生命保険、インターネットサーバ、コンテンツ変換サービス、プロバイダサービス、システムの受託開発、SNSサービス、動画配信サービスと様々である。結論から言えば、良いものが売れるのではなく、本気で売ろうとするものだけが売れるということ。

本気で売ろうとすることで、その商品に対して愛着が湧き、もっと良い商品にしようといろいろなアイディアが浮かんでくる。そのアイディアを開発に真剣に伝えることで、その商品がもっと良いものになって、さらに売れるようになる。売れるスパイラルは、良い商品から生まれるのではなく、本気で売りたいという気持ちから生まれる。

 

★ 300社受注を達成したらまた報告します!

 

 

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