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リアルな世界があってこそのSNS

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ネットの世界だけで、社会的な営みや人間同士のコミュニケーションのすべてが完結してしまうとは考えにくい。ミクシィで、オフ会と称されるリアルな世界での会合が頻繁に開かれるのも、ユーザーがネット上での関係以上のものを求めているからだと考えられる。

実際、ミクシィ以外のSNSでも、ユーザー同士の交流が活発になってくると、自然発生的にオフ会と同じような会合が開かれるようになるという。リアルな世界での交流が始まるということは、ある意味でSNSが活性化してきた兆しだと考えることができそうだ。

SNSにおけるリアルな世界での交流は、何もオフ会だけではない。音楽を扱っているサイトであれば、ユーザーを集めての限定ライブ、映画を扱っているサイトであれば、同じく試写会などもオフ会の一種だと考えていいだろう。

特化型のSNSは、登録しているユーザーの目的がはっきりしているだけに、リアルな世界での交流が生まれやすい。このリアルな世界での交流だけは、運営者側が意図的に仕掛けてもいんじゃないかと最近思っている。日記やコミュニティに投稿することを煽るよりも効果がありそうだし、ユーザー自身が期待している可能性も高そうだ。

実は、3月に50人限定のfaamライブをやるのだが、応募したところあっという間に売り切れになってしまった。ファンにしてみれば、好きなアーティストのライブがオフ会のようなものなんだろう。実際、ファン同士は、ライブで好きなアーティストの情報を交換し合うことが多いらしい。

運営する側にしても、アーティストを通してユーザーと触れ合うことの意味は大きい。どんな人たちがユーザーになってくれているのかがわかるだけでも、ライブを開いた意味は大きいというものだ。今後は、毎月1回の頻度で定期的に開催して行く予定だ。

ライブだけがオフ会の代わりじゃない。学術的なテーマを扱っているSNSであれば、シンポジウムのようなものだっていいだろう。開催する頻度も、半年に1回や1年に1回だって効果はあると思う。大事なことは、運営者側が、リアルな世界で交流が始まるきっかけを作ってあげることだ。

実際、異業種交流会や勉強会のような、リアルな世界での交流ありきのSNSも最近では珍しくない。SNSを報告・連絡・相談のためのツールとして使い、深い議論や意見交換はリアルな世界で行うというものだ。リアルな世界ですでに実績のある会員組織をそのままSNSに移行しているため、ユーザーの利用率が高くなるという傾向が出ているらしい。

ただ、そうは言っても、リアルな世界に出てくるのが嫌なユーザーだってたくさんいる。あくまでも無理強いすることなく、バランスを取りながら運営することがポイントになりそうだ。

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