SNSにふりかける成功の素(3)
誰に開発を依頼しますか?
あなたが、「これなら絶対に成功する!」って自信を持って人に言えるSNSの企画を考えたと仮定する。企画だけなら、現時点で世界最高のSNSになれる可能性を秘めているわけだ。となると、残されているのは開発ベンダーを決定すること。
SNSのパッケージやフレームワークのようなものを使って、低料金・短納期をうたい文句にしているSNSの開発ベンダーは現在のところ軽く10社以上はいる。大事なのは、このたくさんある開発ベンダーの中から、開発を依頼するベンダー1社を選択するということ。たいていは、こんなプロセスをへて開発ベンダーを選択しているはずだ。
①資料を取り寄せる。②会ってSNSの企画を説明する。③見積りを依頼する。④社内で検討する。⑤開発ベンダーを決定する。中には、検索エンジンの上位に表示されたという理由だけで開発ベンダーを選択するケースもあるようだが、これはお勧めできない。ちゃんと中味が伴っている会社かどうか、最低限見極める必要がある。
実はこの5つのプロセスだけでは、成功するSNSを立ち上げることはできない。もう一つ、絶対に忘れてはいけない重要なプロセスがある。それは、実際に開発を担当することになる人間に会ってみること。たぶん、営業やPMあたりと会うだけで開発ベンダーを決めてしまっているケースが多いはず。だけど、それでは成功するSNSを立ち上げることはできない。
SNSは、一人または数人という少数の人間で開発することがほとんど。パッケージやフレームワークの品質自体も確かに重要だが、それ以上に大事なのが実際に開発を担当する人間の能力。だから、開発を担当することになる人間と直接会って、納得行くまで話をしてみることをお勧めする。
あなたが人生を賭けようとしているSNSの開発を委託するのにふさわしい人間なのかどうか、自分自身の目で確かめてみることが重要。最後まで熱意を持って開発してくれそうな人間かどうか、面接するわけだ。もし、その相手に少しでも納得がいかないのなら、代えてもらうことを要求するべき。そして、それができないような開発ベンダーなら仕事をなんか頼まない方がいい。
SNSに限らず、いいサービスやシステムを開発するためには、お互いの信頼関係が必要になってくる。あくまでも大事なことは、どの会社に開発を依頼するかではなく、誰に開発を依頼するか。なんとなく、社会のシステム全体の構造が組織から個人に移ってきているような気がしてならない。