中途半端でしょ、でかジャケCD
相変わらずCDが売れないんだそうです。そういえば、先日も東芝がレコード事業から完全撤退するというニュースが流れ、業界を震撼させたばかりです。東芝EMIといえば、レコード業界では名門中の名門。ビートルズ、ユーミン、宇多田ヒカルなど、誰でも知っているビッグネームが目白押しのレコード会社です。それでも採算が合わないんでしょうね。私が運営するfaamでも、来年インディーズ系アーティストのCDを販売する予定なので他人事ではありません。
世間一般の音楽ファンはCDを買わなくなっても、私は違います。今年もCD買いまくり。レコード業界に貢献しまくり。いくらお金を使ったかなんて、怖くて妻に報告できません。。。私の場合は新譜にはほとんど目もくれず、再発&リマスターされた紙ジャケCD専門なんですが、長い間待ち望んでいた紙ジャケCDが大量に発売されたせいもあって、今年は財布の紐が緩みっぱなし。嬉しいような辛いような、何とも言えない微妙な1年でした。
サンタナ、ドゥービィー・ブラザースももちろんそれなりに良かったんですが、今年はブラジルモノが充実していた年でした。Bomba Recordsの「ブラジル音楽の名盤セレクション紙ジャケ復刻シリーズ」なんかは本当にどれもお薦めです。今でもiPodで毎日聴いています。
紙ジャケCDの良さは、プラスティックのケースにはない紙製ジャケットの質感。ほとんどが昔のLPレコードを再現しているせいもあって、私のようなアナログ世代には懐かしさも当然あります。本当はLPレコードで音楽を聴きたいけど、住宅事情からその夢はかなわない。だから、せめて紙ジャケCDで我慢というのが本音でもあるんです。
iPodのおかげで、どこでも手軽に音楽が聴けるようになったのは素晴らしいことなんですが、昔はレコードとジャケットとライナーノーツが三位一体になっていたわけで、中でもジャケットは重要な意味を持っていました。お気に入りのジャケットを部屋の中に飾ってみたり、音楽を聴く以外の楽しみ方がLPレコードにはあったわけです。
そんな私のような紙ジャケ・フリークを意識してかどうかはわかりませんが、最近「でかジャケCD」なるものが出回っているのはご存知ですか。何のことはない、中味はCDで、ジャケットだけLPサイズの紙製なわけです。
狙いはわかるんですが、私のハートには刺さりませんでした。私自身1枚も持っていませんし、私の回りでも持っている人間を見つけるのが一苦労。これから流行るとも思えません。なぜか?中途半端だからです。何だか、器だけ大きくて、中味が少ない上げ底の弁当みたいで嫌なんです。
じゃあCDもLPサイズがいいのか?それはそれでやっぱり困ります。。。結局、まだしばらくは紙ジャケCDに投資する毎日が続きそうです。