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玉石混合からワン&オンリーへ。SNSの今後

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SNSは、大きく一般型SNSと特化型SNSに分かれます。

一般型SNSとは、登録するユーザーを限定することなく、内容もなんでもありのSNSを言います。ミクシィやマイスペースなんかが、一般型SNSに該当します。一方特化型SNSとは、登録するユーザーが限定されていたり、内容も特定の分野に限定されたSNSのことを言います。イントラSNS、内定者SNS、コマースSNS、音楽SNSなどが特化型SNSに該当します。

最近の傾向を見ていると、企業が導入を検討しているのは圧倒的に特化型SNS。私が今手がけているSNS導入プロジェクトも、ほとんどが特化型SNSです。対象とするユーザーを自社の社員に限定したイントラネットSNSや、音楽や健康などの特定の分野を対象としたSNSの導入が、もの凄い勢いで加速しています。

ただ一方では、「SNSなんてミクシィが一つあれば十分なんじゃないの」といった声も聞こえてきます。つまり、誰も特化型SNSになんか登録しないんじゃないかと言うわけです。

私は、この考え方は間違ってると思います。時代は、明らかに一般型SNSから特化型SNSに移行しています。玉石混合からワン&オンリーへ。それが、今後のSNSの流れです。

ミクシィは、SNS初心者のためのサービスです。SNSをはじめて利用する初心者には確かに使いやすいし、内容も十分かもしれません。「SNSがどんなものか体験してみたい」というユーザーには、あれほどピッタリのサービスはありません。

ところが、ミクシィもしばらく使っていると飽きてきます。私もその一人ですが、最近ミクシィを利用する機会がめっきり減ってきました。中には、私の知り合いで最近ミクシィから退会する人間も何人かいるほどです。彼らは、ミクシィを退化して、それぞれの目的に合った特化型SNSに登録しているようです。

ミクシィを利用していて一番感じることは、参加者の意識が希薄なことです。「なんか面白いことないかな」といった気持ちから登録しているユーザーが多いため、発言が少ない。私の経験から言うと、積極的に発言するユーザーは、100人のコミュニティでせいぜい5、6人。もちろんコミュニティによって差はあるでしょうが、私の実感としてはそんなところです。

ところが、特化型SNSの場合は、明確な目的をもって登録しているユーザーが多いため、積極的に発言するユーザーの数もミクシィの2倍から3倍はいるように実感をもっています。一つの分野について、より深い議論や情報交換ができるのが、特化型SNSの特徴です。

実は、私がミクシィ内に立ち上げた「ビジネスSNS」というコミュニティも、近いうちにミクシィから独立させて特化型SNSとして再スタートさせたいなと目論んでいるところです。たとえ登録者の数が現在の150名から50名に減ったとしても、活性化するならその方が良いと考えています。

忘れてはならない重要なこと。それは、一般型SNSの成功判断基準は登録しているユーザー数ですが、特化型SNSの成功判断基準はユーザー数には限らないということです。ユーザー数は少なくても、活発な意見交換や議論が行われているような活性化したコミュニティであれば、その特化型SNSは完全に成功したといって良いでしょう。

ソーシャルメディアになる可能性を秘めているのは、ユーザーの参加意識が希薄な一般型SNSではなく、明確な目的をもって登録しているユーザーの多い特化型SNSです。自分の意志で、参加するSNSを選ぶ。そんな時代が来ているように思えてしかたがありません。

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■ デイブ・メイソン:『Alone Together』

スワンプ・ロックって、基本的に米国の音楽なんですが、エリック・クラプトンやジョー・コッカーをはじめ、英国のミュージシャンが意外にも重要な役割を担っているんですよね。このデイブ・メイソンもその一人で、元々はトラフィックのメンバー。

それにしても、この『Alone Together』はスワンプ・ロック史上に燦然と輝く歴史的な名盤です。今も聴いているんですが、渋いギターと味わいのあるボーカルが何とも心地良いんです。聴いていると、ゆったりとした気持ちになるから不思議です。他のアルバムもお薦めの、是非一度は聴いて欲しいアーティストの一人です。

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