今の時期に秋・冬物が並んでいる理由
昨日は、家族3人で丸の内・銀座方面に買い物に出かけたんですが、東京はそれまでの暑さが嘘のような涼しさ。丸の内から、最後は新橋方面までブラブラ歩いて移動したのですが、汗をあまりかくこともなく、快適な休日を過ごすことができました。それにしても、店内にもう秋・冬物の洋服が並んでいるのには驚きました。
これから夏本番を迎えるというこの時期に、秋・冬物を買う消費者はまだ少ないはずです。では、この時期にあえて秋・冬物を店内に飾っておくことの意味は何処にあるのでしょう。店内に飾られている秋・冬物を見て、ふとそんなことを考えてしまいました。
これはあくまでも私の勝手な想像ですが、先にあるものを見せておくことで、消費者に期待感を与えるという意味があるのではないでしょうか。消費者は、いつも新しいものを求めています。夏本番を迎えるこの時期に、先にある秋・冬物をちらっと見せておくことで、消費者に期待感を与えることができます。
もちろん、現実的に考えてみて、夏が終わって店がすぐになくなってしまうようなことはありません。しかし、店の棚に飾られている秋・冬物を実際に見て、消費者はこの店がこれから先も続くことを無意識のうちに実感することができます。
現実の世界にありながら、その先にある未来を見せるというやり方は、ビジネスの世界でも当たり前のように使われている手法です。たとえば、SNSの導入を検討している企業の担当者へのプレゼンの時、私はSNSで今起きていることを中心に話しながら、最後にSNSの未来についての話を少しだけする時があります。
この未来についての話をすることで、相手はSNSの未来に対して、「SNSはこれから大きく発展していくんだな」という期待感を持ってくれます。
企業が株主に対して、事業計画を使って会社の中・長期計画の説明をするのも、株主に対して会社の将来性をアピールするためです。「現実はこうなんですが、将来はこうなりますよ」。この、将来の姿を見せることが、期待感につながっていくのです。
限界が見えてしまうほど恐ろしいことはありません。いかにして限界を遠ざけるか。そのための努力が企業には必要です。
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※ 今日の「これでハートを鷲づかみされました!」
昨日、『レコード・コレクターズ8月号』を買ってきました。なんと、ブライアン・ジョーンズの特集。相変わらず渋過ぎる『レコード・コレクターズ』の企画にニンマリ。ブライアン・ジョーンズ。言わずと知れたローリング・ストーンズの最初のリーダーです。1969年に、27歳という若さで亡くなってしまったせいでしょうか、若いファンには意外なほど知名度が低いんです。
そんなブライアン・ジョーンズの魅力がいっぱい詰まったローリング・ストーンズ初期の傑作、『Beggars Banquet』。ブライアン・ジョーンズの才能を感じさせてくれるスライドギターが、前編に冴え渡っている素晴らしいアルバムです。