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Web 2.0を捉える視点(2)

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今日は、『What Is Web 2.0』の最後の方に登場してくる「Web 2.0のデザインパターン」について簡単に解説します。

『What Is Web 2.0』の本文で、「Web 2.0の原則」として7つ取り上げていることについては昨日紹介した通りです。『What Is Web 2.0』のページの大部分は、この「Web 2.0の原則」を解説することに使われています。そして最後の方で、「Web 2.0のデザインパターン」として、今度は8つの特徴が紹介されています。その8つとは以下の通り。

① ロングテール
② データは次世代の「インテル・インサイド」
③ ユーザーによる付加価値創造
④ ネットワーク効果を促す初期設定
⑤ 一部権利保有
⑥ 永久にベータ版
⑦ コントロールではなく、協力
⑧ 単一デバイスの枠を超えたソフトウェア

昨日紹介した「Web 2.0の原則」と比べてみてもらえばわかるんですが、共通しているのは「データは次世代のインテル・インサイド」と「単一デバイスの枠を超えたソフトウェア」の二つだけです。残りはすべて違った表現の仕方がされています。よく読むと同じ内容のことを言っているのに、わざと違った表現がされているものも中にはあります。

デザインパターンというのは、オブジェクト指向開発に携わったことがある人なら耳慣れた言葉だと思います。ソフトウェア開発における設計工程の効率化を図るために、設計のノウハウをパターン化しておくのがデザインパターンの考え方です。パターン化しておくことで、同じような設計があった時に、以前使った設計のノウハウを再利用することが可能になります。つまり、設計工程における期間の短縮が可能になるわけです。よって、この「Web 2.0のデザインパターン」は、どちらかというと技術の視点からWeb 2.0を捉えたものです。

昨日紹介した「Web 2.0の原則」は、ビジネスの視点からWeb 2.0を捉えたものでした。このweb 2.0を捉える視点の違いが、Web 2.0をわかりにくいものにしているというのが私の考えです。

そしてきわめつけは、これも最後の方に登場してくる「Web 2.0企業のコアコンピタンス」。これがまた、微妙に「Web 2.0の原則」とも「Web 2.0のデザインパターン」とも違っているんです。

≪つづく≫

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