Web 2.0は永久に進化し続ける
少し復習してみます。Web2.0では、開発したアプリケーションソフトをパッケージ化して販売するのではなく、ウェブ上からサービスとして提供するという前提がありました(「プラットフォームとしてのウェブ」という原則です)。
例えばグーグル。グーグルの開発したアプリケーションソフトを、私たちユーザーは直接手に取って見ることはできません。また、マイクロソフトが開発したOSやオフィスなどを使う時のように、CDなどのメディアから自分のパソコンにソフトウェアをインストール必要もありません。ただ、グーグルのウェブサイトにアクセスするだけ。。。拍子抜けするほど簡単です。
それは、製品やサービスのリリースにも現れています。Web1.0では、パッケージソフトなどに新しい機能を追加する場合は、いくつかの機能をまとめてリリースするのが当たり前でした。バージョンアップというやつですね。1年とか、2年に1回くらいバージョンアップするのが普通でした。ユーザーは、その間ずっと待たされるわけです。そして、バージョンアップは忘れた頃にやってくる。。。
ところが、開発したアプリケーションソフトをウェブ上からサービスとして提供するというWeb 2.0は、出来上がった機能からその都度提供していく方法を取ります。つまり、Web2.0的サービスでは、ひとつひとつのコンテンツが永久に進化し続ける。
永久に進化し続けているということは、解釈の仕方によっては永久にサービスが完成しないということを意味しています。完成することのないサービス。今までの常識では考えられないことですね。
このように、常に新しい機能がバージョンアップによって付け加えられ、永久に進化し続けていく現象を、We 2.0では「永久にベータ版」と呼んでいます。ここは異論のある方も多いかと思いますが、Web 2.0では「永久にベータ版」であることを、良いことだと考えているんですよね。最近、「ベータ版」と表記されたサービスをいやに目にすると思いませんか?これって、間違いなくWeb 2.0の影響です。
『What Is Web 2.0』によれば、Flickr(フリッカー)」というサービスは、30分ごとに何らかの新しい機能追加・変更が組み込まれているんだそうです。サイトにアクセスしてみればわかるんですが、「Flickr」のロゴの上には、注意して見なければ見落としてしまいそうな薄いグレーの文字で、「BETA」と記されています。。。
「永久に進化し続ける」ってうのは、勤勉な日本人に向いている気がします。それに、オヤジにもウケそうです。それにしても、本当は完成しているのに、わざと「BETA」をつけちゃったりして。。。