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20代のアーキテクトなんてありえない?

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先日、ある技術系雑誌の編集長さんと食事をしていたときの話。
「いまどきの若い技術者で名刺にアーキテクトなんて入れている人がいるようだが、20代でアーキテクトと名乗れるような人はほとんどいないはず。むしろ、システム開発の泥臭いところを避けて薄っぺらなアーキテクチャ論を述べているだけじゃないか」さらに、「そもそも、メインフレームを知らないでアーキテクトなんてありえない」とも。

発言の主旨としては、メインフレームはともかく、ミッションクリティカルな大規模システムの開発で主要な役割を果たした経験があってこそ、全体を見渡せるアーキテクトという視点が持てるようになるはずだということだと思います。

コンサルタント時代に、「一人前のコンサルタントになるまでには、1度や2度は修羅場を経験しているはず」なんて話もありました。確かに、この人はすごいと思える方たちからは、そういう修羅場をくぐって、時には自律神経失調症になるなど体や心にダメージを受けたことがあるという話もよく聞きました。
もっとも、健康を害さないと一人前になれないような職業はよいお仕事とは言えないことはもちろんですが。

いずれにしろ、アーキテクトもコンサルタントも、基本的には資格ものではないので、本人がそう名乗るとか会社がそういう名刺を作ってくれれば、誰にでもなれます。
ただ、それが本物かどうかはクライアントやマーケットが判断するわけで、先述の発言はそのひとつの例かもしれません。文字通り自他ともに認める○○○になるためには、経験を積みセンスを磨くことはひとつ重要な要件ではあるでしょう。だから、安易にプロフェッショナルな肩書きを持つケースに苦言を呈する人も出てくる。ただ、経験があればいいってもんでもない。

私たちもマーケティングのプロを自認しています。それは市場を知り、技術動向を知り、ユーザを知り、その課題を知り、そして、マーケティングの理論や手法を理解していると考えるからです。ただ、マーケティングの専門家というのも、その気になれば誰でも名乗れます。だから、当然周囲やお客様から認めてもらえるレベルに達していなければいけません。

それは、
ひとことで言うと、心から「ありがとう」と言ってもらえる仕事ができるということかな?

心して参りたいと思います。

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(参考過去ログ)
プロマネ/コンサルになりたいか? あるいはアーキテクト?
http://blogs.itmedia.co.jp/isojima/2006/10/post_a4ec.html

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