【ドーントレッダー号:国内で数隻しかない貴重な帆船】-キャラ損した苦い乗船の思い出-
皆様こんにちわ。鈴与シンワート株式会社の正林です。
先日のBLOGにてご紹介させていただいた「新人に8マン円自腹を切った」エピソード。オルタナBLOGの重鎮たる大木アニキにも触れていただき、これに気をよくしてへなへなエピソードを再度UPしていくことを決めたのであります。
で、題名にもありますが、当社グループでは「ドーントレッダー号」という国内でも珍しい帆船を持っており、研修やご接待、従業員サービスなど時折利用する機会があります。
港湾事業発祥のグループならではの施設、設備です。私も乗船したこともあり、なかなか優美で貴重な経験をすることができました。
しかしながら、私の良く知る「伝説のオトコ」はこれに乗船したときにカレのキャラクターゆえの誤解、錯誤、疑いの的になったと云っており、今回はそのエピソードをご紹介させていただきます。
-エピソード-
カレが中途入社したのはその年の9月。入社してすぐに当社にてこの「ドーントレッダー号」に乗船する機会を得たとの事。グループ会社とは言え中々乗船することはかなわぬ貴重な体験ということで、その日は土曜日で週末を利用した催し。
● 昼の部 : その年に入社した社員と会社の一定以上の役職者とその家族を呼んでの社員サービス
● 夜の部 : 伝説のオトコが配属された部門の大手取引先様を呼んでのご接待
このように、スケジュールされておりカレは幸運にも両方に乗船できたのだそうです。
一見するとそれほど大きくも見えなかった船ですが、デッキから船室のラウンジ的な空間など中々ラグジュアリー。ステキな感じである。そして横浜港から出航して、船好きの方がカメラを持って撮影していたり、遊覧中珍しい船ということもあり色々な方から手を振られたりと午前も午後も楽しい時間を過ごすことが出来たのだと云います。
ところがカレは、事件は午前の部から始まっていたということに気がついていなかったのです。そして、それが後に恐ろしい事態になろうとは予想だにしていなかったのです。
そう午前の部、これは社員同士の懇親の場。偉い方はご家族なども呼んで楽しんでいる。カレもまだ知らない方ばかり、色々な方と話をしていたのですが主に彼より数ヶ月前に入社した同じく中途入社の技術者が年も近いこともありなんとなく行動を共にしておりました。
乗船している方は、自分らよりもずっと年上の先輩方。早々気安く声もかけられないなー、なんて思っていたら、ご家族連れの中に女子大生の娘様がいらっしゃって年も近いこともありなんとなく話をしておったのです。
そして、午後の部。新米のカレは酒を酌みつつご挨拶して周りなんて、忙しくしておりまして、それでも珍しい帆船での遊覧をお客様と共に楽しんだのであります。
午後の部が終わって、身内だけでの打ち上げ。なれない方々とのコミュニケーションに気疲れし、ほっとしたようやく安堵の時間。オツカレー、なんて云って終電で家路に着いたのでした。
事件は次の月曜日、カレが出勤して日中忙しく外出なんかを終えて戻った事務所。何やらざわついている感じ。いや、何やら冷たい視線、よそよそしい感じ。
カレは仲良くしてくれていたアシスタントにたずねたのであります。
「これ如何なことか?」
「週末の帆船乗船のおり、偉い方の娘様が家に帰って来なかったのでござる」
「ふーん。でなんで皆が手前によそよそしいのであるか」
「伝説のあなた様がお連れになったのだと、もっぱらの噂でございます」
うげげげ!?何ゆえに?カレは午前解散組のあと、午後の部にも出ているわけだし、その後の打ち上げで終電まで多くの方と一緒であったのである。そしてそれは当時の事業部長、現在のボスも全て行動をともにしていたのである。
ぐぬぬ。誤解も甚だしい。と、カレが憤っておったところ事業部長、現在はカレのボスに呼び出されたのでございます。
「お前ぇ、娘様をどうしたんだ?」
「げげげっ!だってその日はずっと行動を共にしていたではないですか?」
「その後に手篭めにしたのであるか?」
「ぐずぐずに酔っており、そんな感じでないことはご存知では?」
「ぬう。その通り」
って不毛な話し合いの上、誤解は解消したのであります。
カレは軽いキャラであったため、真っ先に疑われたのである。アリバイを証明可能な事業部長からも。
後に、真犯人は判明したもののそれまでカレは、疑惑の人物として扱われたのであります。
明るく、人懐こいキャラは「チャライ」の裏返しである、とカレは学んだのであります。
※今度、乗船の機会があればちゃんと船のご紹介などさせていただきたいと思います。
<了>
-正林 俊介-
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