漆紫穂子著「働き女子が輝くために28歳までに身につけたいこと」を読んだ
男性は、女性を指導する女性のリーダーから学ぼうとしない傾向がある。しかし、視点が異なるゆえに、思いもしなかったことに気づいたり、同じことでも言い方が違ったり、同性のよくあるリーダーの講演を聴くより刺激が多く、実は役に立つことも多いかもしれない。
もう一つは、飾らなさ、というか弱い一人の人間である素の自分を「さらけ出す」コンテンツのもつ力強さと共感性。超ポジティブ志向だと無理があったり、私には真似できない、とか思いますよね。実は、すごいと言われているリーダーもそうなんです。だから、読者のこころにもより響くと思います。品川女子というと、今や人気女子校で斬新な試みでも有名ですが、なんだけどカッコつけずに「さらけ出す」ことが本書に力を与えています。
「働き女子が輝くために28歳までに身につけたいこと」は、この二つの点で特筆される、グッとくる本です。
こうしたリーダーのあり方は、これからの時代の新しい形だと考えてます。またの機会にその辺を書いてみようと思ってますが、スーパーマン的あるいは超努力家的なリーダー像って、ウソっぽいし、無理がある、というか言われて、「はー、すごい」と感じても、自分の役には立たないですよね。本書は、その逆です。
なので、若い女性はもちろん、28歳以上の男女に刺激とヒントをくれるコンテンツが色々と散りばめられてます。
第4章 人の心に寄り添える人になる は、特に多くの人に気づきをくれるでしょう。「思い込みに気づくための三つの質問」「人が動かない四つの理由」、そしてコミュニケーションについての知恵がいくつか紹介されていて、50代でMBAを教えている小生も、あらためてなるほどと思ってしまうコンテンツです。
もともそも学生さんに向けて書かれたのでしょうが、学生さんだけでなく、例えば、女性起業家のように、苦闘しながら前に進もうとしている、けど一部に自分の弱さも感じている、といった方にもインスピレーションをくれるでしょう。
<参考記事>
「女性は28歳までに人生設計を」 敏腕校長の思い : NIKKEI STYLE
廃校危機の女子校を救った校長が語る「人を動かす4つの法則」 #現代ビジネス
奇跡の学校改革を遂げた校長が「日本には女子校が必要」と訴える理由 #現代ビジネス